浅草演芸ホール5月上席

浅草演芸ホールで柳家喬太郎師匠が主任の夜席を観てきました。人気の師匠かつGWで人が多いことを予想して、昼席の仲入り後から入りました。(昼夜入れ替えなしの時は大体こんな感じです)

昼席の主任は木久扇師匠だったのですが、笑点をネタにしたマクラ中心に30分間客席を沸かせていました。面白かったのはもちろんですが、はじめと終わりで客席に手を振ってくれるのも師匠の人柄が表れていて、私はすごく好きです。

話は変わって夜席ですが、2階席も入るほどの大入りでした。やはり喬太郎師匠(通称キョンキョン笑)人気はすごいですね。顔付け(興行の出演者)も実力派が多く私も好きな方々ばかりでした。浅草演芸ホールのTwitterアカウントでは、当日の出演者と演目が記載されたネタ帳の写真を公開してくれているので、演目を知りたい時に重宝しています。
特に印象に残った出演者を以下にまとめます。

古今亭文菊師匠 「湯屋番」
落語協会の若手真打の中で、誰を推すかと聞かれたら間違いなくこの方を挙げます。高座姿はいやらしいお坊さん(自身も掴みとして話されています笑)なのですが、古典落語を演じると江戸っ子の雰囲気を漂わせる話芸に引き込まれます。とにかく間の使い方、表情、声のトーンなどが絶妙で毎回大笑いです。入門から10年で抜擢での真打昇進をされたのも頷けます。

春風亭一之輔師匠 「あくび指南」
GWと有休を話題としたマクラで笑いを誘っていました。「噺家と違って有休あるんでしょ、カタギの人は」の一言に師匠らしいワードセンスを感じます笑。演目はあくびの仕方を教えてもらってるのに上手くできない様子が滑稽でおかしい噺なのですが、出てくる登場人物の描き方がコミカルで面白かったです。やさぐれていたり、生意気な感じが溢れてるんですよね笑。

林家正楽師匠 紙切り「相合傘」「カムカムエブリバディ」「パンダ」

カムカムエブリバディという難題を振られた時の正楽師匠のぽかーんとした表情を思い出すと笑ってしまいます。ちょっと間が空いた後の「何を切ればいいの?苦笑」の一言に客席大爆笑。そう言いながらも、ドラマの中でオダギリジョーがトランペットを深津絵里の前で吹く一場面を見事に切り抜いていたのには感動しました。

柳家喬太郎師匠 「残酷なまんじゅうこわい」
古典落語も新作落語もオールラウンドに演じる喬太郎師匠の高座は、どんな噺を持ってくるのかいつも楽しみなんですが、今夜は見事までのどんでん返しでやられました笑。途中までは、多少喬太郎師匠流のクスグリが入るものの普通のまんじゅうこわいなのに、最後の最後でサスペンスに変わるというアレンジに客席は大爆笑。自分の着物の帯を使うという大胆な発想にも驚かされました。
本当に面白かったです。落語を観たことがない人にオススメしたい噺家さんの1人です。

浅草は私の住んでいるところからふらっと立ち寄れる場所にはないのですが、時間をかけて訪れた甲斐がありました。

※余談ですが、今日の興行中に時折LINEの通知音が鳴っていたのが気になりました。(喬太郎師匠の出番前に客席の女性が周りに注意を呼びかける場面も)寄席以外でもたまにスマホや携帯電話の電源を切らない人が結構いるので、最低限のマナーは守ってほしいものですね…

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