初上方落語会~べべサンド東京

笑福亭べ瓶さんと桂三度さんの二人会に行ってきました。ゲストは埼玉県のラジオ局Nack5で
お馴染みの三遊亭鬼丸師匠。以前は神保町の落語カフェでやっていたようですが、今回から王子の北とぴあに会場を移しての公演でした。


落語芸術協会の寄席では鶴光師匠をはじめ、上方落語をやられる方もいらっしゃるので何回か聴いたことはありますが、上方落語中心の会に行くのは今回が初めてだったので、始まる前から少し緊張していました。
(寄席の雰囲気には慣れているものの、初めて足を運ぶ落語会や独演会はやっぱりドキドキします。以前立川流の会に行った時、少々面食らいました笑)

プログラムは、三度さん→鬼丸師匠→仲入り休憩→3人でフリートーク→べ瓶さんという構成

まず、三度さんの高座から。
マクラでは、落語の話は長いよねという話から、時うどん、タイタニック、南極物語、101匹わんちゃん、スターウォーズなどをぎゅっと短い噺にまとめていました。上方らしい明るくテンポのいいマクラでした。

演目は代書屋。上方だと枝雀師匠のものが有名でしょうか。アホなお客さんと代書屋さんのチグハグな会話がとにかく面白い。特に生年月日をめぐる問答がすごく好きです。三度さんは、表情の一つひとつがコミカルで楽しいです。
以前テレビで見た、世界のナベアツさんの3の倍数と3のつく数字の時にアホになるネタがオーバーラップしました笑。


次に鬼丸師匠の高座。マクラでは、京浜東北線や山手線の乗り換え時や帰宅途中の電車内のエピソードを語っていて、面白かったです。

演目は、新巌流島。
師匠の大学時代のエピソードをもとに古典落語の巌流島を改作したものです。マクラを振っている分、他のお客様も話に食いついていて反応が良かった気がします。噺としては大学の友人たちと電車に乗っていて、チンピラに絡まれるというものなのですが、細かい描写がリアルで身近な話なだけにすごく引き込まれました。


仲入り後は、3人が高座に横並びになってトークショーの形式で行われました。上方と東京の落語家の文化の違いや弟子入りのきっかけ、3人それぞれの師匠についてのエピソードトークなど興味深い話ばかりでした。


最後は、べ瓶さんの高座。
緊急事態宣言解除後の東京と大阪の様子の違いに触れたマクラから始まりました。このご時世故にお客様の反応も上々でした。

演目は、鴻池の犬という上方落語。べ瓶さんも高座で話されていましたが、上方落語はとにかく何回も笑いを取りに行くイメージが強いです。それだけに、今回はどちらかと言うと人情噺よりの話だったので新鮮でした。

登場人物が多く、後半では擬人化した犬同士の会話中心に展開していきます。べ瓶さんの人物描写、演じ分けは見事でした。一度だけ新宿末廣亭でべ瓶さんの相撲風景の高座を見たことがあるのですが、その時のハイテンションさとのギャップもあって、持ちネタの幅広さを感じました。


初めての上方落語の会でしたが、とても楽しかったです。次回もタイミングが合えば伺いたいです。

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