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床屋と図書館

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まだ子供のことのお話です。
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#小説

床屋と図書館 その13

 藤田先輩から受け継いだ短ランとドカンは、お母さんやお父さんに見つかったら大変なので押入…

床屋と図書館 その12

 夏休みはほとんど毎日部活動で、秋のコンサートが終わると3年生たちは受験で部活に参加しな…

床屋と図書館 その11

 中学校にあがった真文はブラスバンド部に入部しました。  『サックス』を演奏してみたかっ…

床屋と図書館 その10

 次の月も、その次の月も、そのまた次の月も、真文は校庭でサッカーを終えてから、閉店間際の…

床屋と図書館 その9

 真文は本が大好きでした。  週に2度ほどは地域の図書館に通っていました。  図書館は2階建…

床屋と図書館 その8

 真文は月に一度、髪を切りに行きます。  真文がそう決めているわけでなく、真文のお母さん…

床屋と図書館 その7

 櫛は、真文の太ももの間あたりのケープの上に落ちました。  「ごめんね」とおじさんが櫛を拾い上げた時、おじさんの指が真文の股間に触れました。真文のまだ柔らかい子供の体の中でも特に柔らかい部分におじさんの指が食いこんだ瞬間、真文の全身はビクッと反応して、背中は反りました。  真文は恥ずかしい気持ちになりました。  どうか指が触れてしまった部分が真文のおちんちんであったことにおじさんが気づいていませんように、と神様に祈る気分でした。  そんなことを考えていると、ふたたび櫛が落ち

床屋と図書館 その6

  4月になり、真文は5年生になりました。  5年生になって憂鬱なことがひとつあります。…