SHOP編集ショップクエスト13〜生活コスト〜
田舎は生活コストが安い、と言ったりするけれど、実際どうだろう?
ということが気になってきた。
田舎と言えど場所によっていろいろだろうけど、3年住んだ福岡の町で考えてみた。
家
町内で一番安いアパートはワンルームの19000円だった。洗濯機の置き場が無くて、外に共同の洗濯機が2つ置いてあった。アパートに向かっていく道はあまり民家があまりなく人通りもなく、自分がひとりで住めるかと考えるとちょっと難しい、と思った。
実際は一人暮らしなら30000円位〜考えないといけない気がする。
わたしは以前東京で32000円のアパートに住んでいたことがあって、そこもワンルームで壁もすごく薄くてストレスもそれなりだったけど駅までは徒歩5分でそこだけは良かった。
そのことを思い出すと、こんなに交通の便が良くない割には、と個人的には思う。
そもそもわたしの家賃に対する基準が低すぎるのだろう。
もちろんシティに比べれば家賃は安い。
なるべく家賃を安く、ということを考えると不動産情報に載っていない空き家を地域の人の情報を頼りに探していき、オーナーさんと直接交渉する、ということになる。
が、散々書いている通り、確かに空き家はあるのだが、すぐに住める状態か、インフラはどうか、オーナーさんとお互いに条件が納得できるか、などいろいろなハードルをクリアするのは結構大変で時間がかかる場合がある。
交通
駅からはめちゃくちゃ遠い。賃貸情報には一応駅まで徒歩80分とか書いてあったりする。
わざわざ書くほうがマイナスでは・・?と思うが車移動を前提にしているからあまり関係ないのかもしれない。
車を持っている場合はガソリン代や維持費がかかる。
バス停は場所によっては近い。
シティに出るためのバス代、電車代はそれなりにかかる。
ちなみに博多までは片道1230円かかる。
東京で考えると東京駅から電車で高尾山口(586円)まで乗ってケーブルカー(490円)に乗って山登りして山頂で気持ちのいい空気を吸って達成感を感じつつ水一本飲むくらいの値段。
水道
〜上水〜
割と高い。
水道は基本的に地方自治体が管理していて、人口が少ないとその分水道管や施設の維持、整備費の一人当たりの負担が高くなるから、ということらしい。
地形によっても水道料金が変わる。(水を供給しやすい地形かどうか)
井戸水だったら無料。
〜下水〜
下水道が整備されてるか、浄化槽か、汲み取りかで変わる。
浄化槽は定期的にメンテナンス費、汲み取りも定期的に汲み取り手数料がかかる。(詳しくは、ちょっと今まだ調べられてません。 )
下水道が整備されたアパートの一人暮らしのわたしは上下水合わせて月約3600円、これは3年間ずっと同じ料金だった。
電気
わたしは九州電力で契約をして、すごく高い、とか安い、とかは感じなかった。
契約する電力会社で多少変わってくるのと、例えば寒い古民家に住んで暖房をガンガン使うとなると高くなりそう、と想像。
東京の人で福岡って暖かいんでしょ?という人がいるが、冬は普通に寒い。
ガス
都市部は「都市ガス」という地下に管を通してガスを各家庭に供給するというシステム。
これは下水道と同じくある程度人口が密集しているエリアでないと工事をしても採算が合わないから田舎にはあまりない。
田舎はプロパンガスが多い。プロパンガスは各家庭にガスボンベを設置して使うシステム。
プロパンガスは都市ガスに比べて料金が高い。
アパートの一人暮らしで月5000円位。
食
知り合いのおじちゃんおばちゃんにばったり会うと野菜や果物をもらうことがある。時々お米ももらう。めちゃくちゃうれしい。
かと言ってスーパーに全く行かない訳じゃなくて、普通に行く。お肉、魚などは普通にスーパーで買う。野菜も普通に買う。野菜は直売所で買うと安い。
生活コストには大きく影響はしない気がするがただただうれしい。
たまーに「うちで食べていかんね」と言ってもらい夕飯をご馳走になることがある。これもただただうれしい。あとおいしい。あと楽しい。
町内会費
区費や組費と呼ばれるものがある。
町の中はいくつかの区と呼ばれるエリアに分かれていて、区の中はさらに細かく1組、2組〜と分かれていてそれぞれに区費と組費というものがある。
地域の行事や備品などに使われるらしい。つまり町内会費のことだと思う。
わたしが住んでいた区は区費が月1300円だった。金額は地域によって違ってもっと高い区もあるらしい。
わたしの千葉の実家の町内会費は1年で1万円だった。月にすると約833円。それを覚えていたから、へえ、ちょっと高いな、と思った。
そして、わたしは組費は支払っていなかった。というか組費という存在について最近まで知らなかった。どうやらアパート暮らしの人は組費は免除されていたようだ。
外から入ってきた人にとっては区費とか組費とか地域のしきたり的なものがとにかくあまりよくわからない。
地域の草むしりという行事が年に数回あったのだが、出席できない場合は出不足金1000円を支払うという決まりがわたしがいた区にはあった。でもよくわからないから支払っていなかった。
こういう文化は家族で住んでいることを前提としているため一人暮らしにはかなり難しい。
海を見に行く
わたしは海が好きで、そもそも海の近くに住みたいと思っていた。
なぜかふわふわと海のない山の町に来てしまったのだが、やはり時々海に行きたくなる。
というわけで山に行く費用は0円だが海に行くには費用がかかる。
福岡市に出れば海が見れるが、内海が見たいなと思えば広島や岡山へ行ったりする。新幹線。片道10540円。
海の近くに住めば海に行く費用がもっと抑えられたのだけど、新幹線に乗って旅気分で海に行くのも結構いい。
以前、好きな漫画の舞台になった場所だから、という理由で移住をした人の話を聞いたことがある。そんな理由があるのか、と驚いた。
好きだから近くに住みたいという場合と、好きだけどちょっと遠くに住みたいという場合もある。
生活コストってそもそもなんだっけ、ということを考え出した。
家賃や光熱費を払うことだけでは生活は完結しなくて、海を見るのが好きとか映画を見るのが好きとか、もっと細かいいろいろな欲求含めて生活コストなのかも、と思う。
まとまらなくなっていたのでそろそろおわり
どこに住むか?
たまたま日本に生まれただけじゃんと言った友人や、アメリカ留学から帰ってきて向こうのほうが自分には合ってると言ったクラスメイトや、日本の方が好きだから日本に住み続けたいと言った韓国からの留学生、長野に住みたいと言って一年長野に通いながら家探しをしていた夫婦、みんな今どこに住んでるんだろう?
小学校4年生の時に親が家を買って、それまで4回経験していた引っ越しというものが一旦終了した。 でもわたしは引越しが結構好きで、数年するとずっと同じ場所に住んでることにむずむずしてきた。
今は自分の意思でどこにでも行けるけれど、どこに住みたいのかはっきりした答えを今も持ってない。
あと何回引っ越しをするんだろう。
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