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Obrigada,Oliveira.

先に母国のブラジルで報道されたらしいけど、日本では夜中の時間帯。

朝にnoteは更新したけど、それ以降ずっとバタバタしてて、全くスマホを見る時間はなかった。
一息ついた時にサッカーのサイトを見てたら、目を疑うような文面が目に飛び込んできた。


湘南ベルマーレのオリベイラ選手、23歳で急死―…


翻訳ミスでしょ?と思った、思いたかった。

だって、そんなはずないよ。
ついこの間まで元気にチームの動画に映って笑ってた。

何かの間違いだ、そう思った。


だけど、その頃にはもうベルサポたちは、オリベイラ選手の話題で持ちきりだった。

信じたくないのに、具体的な状況までがもう報道されていた。


地球の裏側から日本に来た選手。
湘南に来てくれた選手。

「ベルマーレのどこが好き?」という質問に対して「全て」と答えてくれた。


そんなにベルマーレを好きになってくれたんだ、私のもう一つのふるさと湘南地域のことも気に入ってくれてるのかな?と、それを知ってとても嬉しかった。


私なら、地球の裏側に住んだら、孤独を感じて、もしかしたら笑うことも忘れてしまうかもしれない。

日本国内なら、北から南まで結構住んできたけど、海外に住むというのは、言葉や習慣などの面でも、更に何倍も何十倍も大変なことだと思う。


なのに、たくさん頑張ってプレーしてくれて、たくさん明るい笑顔を見せてくれて、会ったことも話したこともないけど、好青年なのは私にも充分伝わってた。

今、なんで自分が天国にいるんだろうと、びっくりしてるんじゃないかな。

まさか23歳で天国に行くなんて、思ってもなかったはず。

私が大好きな湘南の地で、最期に思ったことは「苦しい」だったのかなと考えると、とても心が痛い。

人の命というものは、とても重いものだ。

医療が発達して助かる命が増えるのは確かだけど、どんなに時代が便利になっても、誰かが天国に行ってしまえば、もうこの先直接会えないし話せないんだ。

だから、モノは人には代えられない。
そのモノがどんなに最先端で高性能だったとしても。

私は、身内の大病を機に、生死について本当にそれまで以上に考えるようになった。

忙しさなどにかまけて、周りをおろそかにしたらダメだな、ともとても考えるようになった。


何かをしながらじゃなくて、ちゃんと手を止めて目を見て相手の話を聞く。だって、自分ならそうやって話を聞いてほしいから。何かをしながらなんとなく適当にじゃなくて、自分に心を向けてほしいから。
だから、まずは自分が相手にそうする。

目の前の人の命があるのも、自分の命があるのも決して当たり前ではない。明日〇〇やろう、の明日が来る保証なんて本当はどこにもない。

だからこそ、今日を大事にしないといけないんだなと、身内の病名を告知された日から身にしみて実感してる。

どの病気も、どんなことも、自分には関係ないどこかの世界の話ではない。

昨日、ベルマーレ界隈がオリベイラ選手のことで悲しみに暮れてる中でも、世の中は普通に回ってた。

そうなんだよなあ、と思う。私が何気なく笑ってご飯を食べてるその日だって、誰かにとっては大切な人を亡くした日かもしれないんだ。

命は、ある時ふっと消えてしまうかもしれない。そう思うととても怖い。すごく怖い。

だからこそ、私はまだ叶えてない目標を心に浮かべては焦ってしまうけど、せっかくいただいてる命は、焦るだけでその日を過ごしてしまうんじゃなく、笑って人の心を照らして生きていくために使おうと思う。

オリベイラ選手も、きっとそう望むと思う。


スタジアムでプレーを見てみたかった。

コロナ禍が落ち着いた馬入で、一言でもポルトガル語で話してみたかった。
たぶん、オリベイラ選手は笑って「こんにちは」って言ってくれるんだろうけど。


私は、ベルマーレで一度でも指揮をとってくれた監督(コーチなどもそうだけど)、ベルマーレに一度でも在籍してくれた選手、そして湘南地域で生まれ育った人たちは、自分の家族だと思ってる。

だから、オリベイラ選手の姿はもう見られなくても、会って話すことはできなくても、これから先もずっと、心では繋がってると信じてる。


オリベイラ選手との唯一の繋がりといえば、2年ぶりにやっと“帰れた”レモンガススタジアムで、この間ガチャをした時、オリベイラ選手のアクリルスタンドが出てきたこと。

大事に持ち帰って、育ててる植物の隣に飾ってある。
オリベイラ選手がベルマーレにいてくれた証。

なかなかスタジアムに行けない私にとって、スタジアムでガチャをすることも特別だし、その時に出てきた選手が誰でも、とにかく大切にしてる。

これからも大切に飾っていようと思う。
こんな形で形見のようになってしまうとは、ほんの少しも思ってなかったけど…。


こんなに早く天国に行ってしまうなんて、なんでそんな運命だったんだろう。
だけど、たとえ会ったことはなくても、私はオリベイラ選手のことを忘れないし、いつも空から見守ってくれてると信じて、オリベイラ選手も好きでいてくれたベルマーレをいつまでも大好きでいるよ。

空からずっとベルマーレを見ててください。

天国に行ってしまったのはとても悲しいこと、だけどせめて天国では、痛くなく苦しくなく、サッカーを楽しめてるのを願うばかり。

ベルマーレに来てくれて、本当にありがとう。
ずっとずっと仲間だよ。
心からご冥福をお祈りします。


Obrigada por vir a Shonan.
Você sempre foi nossa família.
Vamos passar muito com Bellmare no futuro.
(湘南に来てくれてありがとう。
あなたはずっと、私たちの家族です。
これからもたくさん、ベルマーレとともに過ごしましょう)

このポルトガル語、合ってるか分からないけど、どうか気持ちが届きますように。

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