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木も見つつ森も見る。暮らし作りの順序③

令和3年3月7日 晴れ後曇り

人生を変える力。

約11年間毎日更新を続けているこの「職人進化論」ですが、実は2年ほど前から日曜日祝日はお休みにしておりました。しかし、現在、博多で開催している第17期職人起業塾の研修で塾生達に人生を変える習慣化の力を身につけてもらう入り口として30日チャレンジに取り組んでもらう中で、私の投稿を毎日読んで感想を述べるタスクを選ばれたので当分は日曜日も休みなしで書き続ける事にしています。私は習慣の力こそが人生を変えると信じています。このブログの更新が少しでもお役にたつことができればと思います。

週末は家づくり相談の日

私の場合、そもそも土日は家づくりの相談が多くあり丸一日お休みを取る事は稀で、日曜日の午前中は10km程度のランニングや近くの山へのトレッキングなどのトレーニングの時間にしていますが、その他の週末の時間ははガッツリ仕事に勤しんでいます。しかもこのところ、新築もしくは中古リノベーションで住み替えを検討される方からの問い合わせや紹介が相次いでおり、ありがたいことにひと月先くらいまでの週末の予定は殆ど埋まっております。

設計までの長いプロセス

先々まで週末の予約で埋まってしまっているのは、新規のご相談が毎週ひっきりなしに来ている訳ではありません。私達つむぎ建築舎では、新しい暮らしを手に入れた「その後」の体験に焦点を当てて、そこから逆算したステップを住まい手さんと一つずつワークショップを行って納得してもらいながら進めています。当然、ご来社いただく回数も増えて、私の予定も埋まってしまうと言うわけです。初回のガイダンスと全体の流れを説明した後、3回のワークショップを行い、それが済むと私の役割は一旦終えて、設計チームのメンバーと詳細の収まりをデザインする社員大工チームに引き継いで住まい手さんのイメージの具現化に取り掛かってもらう様にしています。

暮らしづくりの順序

木を見て森を見ず

今日は最近になって順番を繰り上げて住まい手さんにセルフライフプランを作って貰った後、初めに行う様にしている資金計画のアウトラインを作るワークショップについて紹介したいと思います。建築会社は建物とせいぜい外構、エクステリア工事の見積もりを作るのが業務範囲だと思われているところもある様ですが、住まい手側からすると、建物費用もですがどちらかと言うと住宅の取得の総額が気になると思いますし、実際そこが何より重要です。そもそも、新たに住宅を取得するのにポンとキャッシュで支払う人は殆どおらず、住宅ローンを組まれるなら大事なのは毎月のランニングコストであり、ライフプランとの整合性です。建築費が適正かを細かく確認するのは大事ですが、そこにとらわれ過ぎると木を見て森を見ずになりかねません。

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不安をはじめに払拭するべし

私としては不安をきれいに払拭したうえで、安心して家づくりを進めてもらいたいとの想いがあります。以前は建物のプランニングの後に行っていた概算の資金計画書の作成を前倒しして、一番初めのワークショップで住まい手さんとそれを一緒に作り上げることで、安心して、そして楽しみながらどんな暮らしをしたいかを考えて貰う様にした次第です。これがなかなかご好評を頂いておりまして、こんなことならもっと早くから順番を入れ替えておけば良かったと思っています。

ぼんやりし過ぎた目安に意味は無い。

住宅の取得には土地、建物費用の他にも様々な経費がかかる事は誰しも知っていると思います。とある不動産会社の方は全体の一割程度は必要だと言われていました。それもあながち間違いでは無いのですが、条件によって100万円単位で上下しますので、これでは目安としては大まか過ぎると思いますし、土地を購入した後で全体にかかる費用が少なくなる分は良いですが、余分な費用が掛かるとなると困ります。何より問題なのはその不安を抱えたまま、家づくりを進めてしまうこと自体で、精神衛生上とても宜しく無いと思うのです。

細か過ぎず粗過ぎずの塩梅がキモ

そこで、まず初めに森全体(総予算)を俯瞰して見れる様に概算の資金計画書を作ってみる事をオススメしています。まだ土地も建物もノープランの状態なので、あまり細かな計画にはなりませんが、それでもある程度の項目別にかかる費用を出しておいて、それを手元に持っていると随時更新しながら計画を進めることが出来ます。細か過ぎず、粗すぎずの塩梅が肝になりますが、計画立てて進めるとこれが結構、最終的な詳細資金計画にした時に大きな差異が出ること無く収まるものなのです。

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むやくたの法則

「挨拶と言う漢字を書いてみてください。」と言うと、そんなに難しい字では無いのに意外と書けない人が多くおられます。そんな人たちが口を揃えて言われるのは「なんだかごちゃごちゃしていてわかりにくい。」とのことです。私は、「手へんにむやくた」と覚えていて作りの部分を「ム、矢。く、タ」と細分化して覚えており、これのおかげでいつでも挨拶と書けるようになりました。家づくりも似たところがあるもので、予算を固めようと思うと、不動産会社、建築会社、金融機関、司法書士、損害保険、そしてグリーン化補助金や住宅ローン減税などの国の政策に強い人からそれぞれ情報収集をしなければなりません。ぼんやりしててめんどくさそうですが、1つずつを解き明かしてみるとそんなに難しくはありません。ワークショップでは私がこれまでの経験を生かして、それぞれの金額の根拠となるルールと、おおまかな予想の金額をお伝えしながら全体の資金計画を立てていきます。今時、インターネットで調べると情報はいくらでも手に入ります。やってみれば難しいことでもないので、これから住宅取得を考えておられる方は是非ともやってみることをお勧めします。

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