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Why I work 〜なぜ働くのか〜

毎週水曜日の朝、BNIなる朝の異業種交流会に参加しています。Giver'Gain(与えるものは与えられる)を理念にメンバー間で貢献し合うことで、メンバー全員のビジネスを発展させようという、今、大河ドラマに取り上げられ大いに注目されている渋沢栄一が提唱していた「論語と算盤」(経済と道徳)は表裏一体であり、良き心を形に表すことでいいご縁が巡ってくる筈だとの綺麗事の理想論を実践するコミュニティーです。マイズナー博士というマーケティング界隈ではリファーラル・マーケティングで有名な方が実業の中で編み出したスキームで、アメリカ発祥のビジネス組織のフランチャイズです。日本中どころか世界に広がっているだけに、チャプター(各地のグループ)がすべてが同じというわけでは勿論ありませんが、私が所属するドリームチャプターは「圧倒的他社貢献」を実現するチームという独自のスローガンを掲げて、そこにコミットしたメンバーが集っており、非常に素晴らしく、面白いコミュニティーになっています。毎週行われる朝の定例会ではメンバーの一人にスポットライトが当てられて10分間のメインプレゼンテーションを行う機会が与えられます。今朝は私にその順番が回ってきました。

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伝えたいのは意図

せっかく、自分のビジネス、それに対する想いや意図を聞いてもらえる機会という事で、メンバーだけではなく10名程のゲストも招待して私のプレゼンテーションを聞いてもらいました。早朝にもかかわらず多くの方々にお付き合い頂いて、改めて私は本当に恵まれた環境で生かされていると改めて感じると共に皆様とのご縁に深く感謝した次第です。ご参加頂いた皆様本当にありがとうございました。
30名近く在籍しているメンバーでメインプレゼンテーションを回していくということは、30週に1回の機会、祝祭日やイベントで定例会がない週もあると考えれば大まか1年に一度の稀な機会となります。そんな貴重な機会に何を伝えるべきかを考えた挙句、私が選択したのは私が働く「意図」についてで、改めて皆さんに伝えておきたいとのことでした。働く意図とは事業の目的であり、モチベーションの根源であり、私のような人生と仕事がほぼ同義語の中小企業経営者にとっては人生を生きる目的と言い換えても大きく違いません。「つむぎ建築舎」での建築事業や「つない堂」での地域コミュニティー事業の具体的なコンテンツの紹介等よりも、私にとって根源的な仕事への姿勢を多くの人に知ってもらいたいと思ったのです。

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15足の草鞋

実は私が担っている役職や役割、所属している組織は結構な数がありまして、日本と台湾で立ち上げた3つの法人の代表だけでなく、NPOや社団法人の理事や地域に根ざした任意団体の代表、または企業の顧問などを含めるとその数は15にも上ります。冷静に振り返ってみて、我ながらよくやっているというか、毎日、早朝から夜中までギシギシに予定が詰まってしまうのも無理がないと苦笑いしてしまいました。ま、24時間働けますか?とのキャッチフレーズが横行?していた昭和世代ど真ん中なので別に違和感はないのですが、今の時代にはそぐわないかも知れません。(笑)
私がこのように(むやみに)活動の幅を広げて、寝る間も惜しんで働く理由こそ、仕事の意図であり、人生の目的です。たった一度しかない人生、どうせなら嫌いな人と嫌々仕事をするのではなく、同じ価値観や世界観、同じ方向性を持った人と一緒に働きたいと思うのは人の常ですし、もちろん私もその例に漏れません。そこからバックキャスト(逆算)して考えると、私が感じたまま、飾らない、そのまんまの意図を公開する事によって、共感してくれる人との関係は深くなるし、違う想いの人は去っていきます。意図を公開することは出会うべき人と出会い、付き合うべき人と付き合える様になるきっかけ作りであり、ひいては人生の質を上げることにつながると思っています。

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原体験、違和感、憤り

今日のメインプレゼンテーションで私が語ったのは少年時代からの私のリアルな原体験から生み出された気づきや知恵、哲学や信条であり、人によってはこんな人と関わるのはまっぴらごめんと思われるような内容だったかも知れません。しかし、取り繕ったところですぐに化けの皮は剥がれるものですし、正直にありのままの自分を見てもらった方がいいと判断しました。その内容を乱暴に要約すると、未成年の時は警察に何度も厄介になるロクデナシ、学歴重視の社会から完全にドロップアウトして就職先もなく、消去法で就いたのは大概の人が逃げ出す程の厳しい肉体労働で、20歳から25歳までは佐川急便で寝る間も削り、肉体をすり減らしながらもがっちり稼がせてもらいました。しかし、周りの先輩が皆、身体を壊して退職しているのを見て、そこには未来がないことに気づき、その後大工の見習いに転職して、大工上がりの工務店経営者になって今に至ります。私のこれまでの人生はポンコツのどうしようもないクソガキを温かい目で見守って、厳しくも優しく育てて下さった先輩たちのおかげであり、今は亡きメンターをはじめ、その方々に頂いた御恩を次の世代の若者に送りたいとの想いが最も働く上でのモチベーションになっています。

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Why I work

もう一つは、若い時からずっと未来が見えなかったことと、それによる弊害というか苦しみの原体験です。とにかく、いつ仕事がなくなるか分からない、今、稼げる時に稼がなければ一寸先は闇だと長年思い続けたせいで、年がら年中休みなく働く暮らしを続けてきました。娘が生まれた時も大人になるまでしっかりと育て上げる自信も根拠もなく、より一層仕事に没頭したせいで、父親らしいことは何もしておりません。娘が中学生になった頃に、今更父親面せんといいて、と言われた言葉は今も胸の奥に小さな棘になって突き刺さったままです。起業した後、これまで20年間事業を続け、ようやく未来が見えるようになった今でもその暮らしにすっかり慣れて、それが苦痛にも思わずに夜明け前の早朝に起き出して、深夜遅くまで息つく間も無く走り回り、人と話し働いています。今となっては仕事とプライベートがすっかりボーダレスになり、すっかり違和感もなくなりました。
しかし、それは未来の不安に苛まされなくなったから言えることで、次の世代の人たちには私と同じ思いをしてもらいたくないと思いますし、明るい未来を標榜できる環境を整えてあげたいと思うのです。その思いを実業に落としこんで、つむぎ建築舎で建築事業、つない堂では地域コミュニティー形成、一般社団法人職人起業塾では現場人材育成に取り組んでいる次第です。
以下に私の働く意図を改めてまとめておきます。共感いただける方はこの国の未来のため、建築業界の次世代を守るため、地域を良くするために協働頂ければ幸いです。

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持続可能な四方良しの世界の実現を目指しています。


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