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事業再構築と経営デザイン

令和3年3月9日 晴れ

廃墟の街の再構築

港町神戸の西の端にある垂水漁港を中心に栄えた街、垂水は昔ながらの商店街がアーケードでつながっている昭和初期を思わせるノスタルジックな街並みを今も残しています。それも、30年程前から駅前の再開発が繰り返され大手スーパーマーケットが進出したりして、どんどん寂れていき10年ほど前からはほとんど廃墟と化して営業されているお店は数えるほどになってしまっています。その広大な商店街群を取り壊して商業施設やマンションを建てる計画が以前からありましたが、立ち退き要請に応じないお店が数軒あり、ずっとそのままの状態が続いていました。コロナの影響もあったのか、ここに来てそれがとうとう動きだすとの噂を耳にしました。地域を活性化するグッドニュースのような気もしますし、私たちが生きてきた昭和の名残、レトロな風景が失われるのには、なんとなく少し残念な気持ちもあります。

中小企業の再編

時代の移り変わりとともに街も変わることを余儀なくされるのは自然なことかもしれません。それと同時に、あらゆる事業も時代の大きな変化に合わせて再構築する必要があるのも当然の流れです。令和になり、内閣総理大臣が菅氏に代わって打ち出したのは、中小企業の再編でした。それを政策に落とし込み、大きな予算をつけたのが、現在巷で話題騒然となっている事業再構築補助金の1兆1000億円だと理解しています。この補助事業は文字通り、これまでの事業路線と全く違う新たな収益の柱を再構築するために建物の建設費まで国が助成しようと言う今までにない大規模な補助事業です。もちろん、菅内閣総理大臣が口に出されたM&Aによる中小企業再編に係る費用もその対象になっています。

話題沸騰の事業再構築補助金

まさに菅首相肝いりの事業再構築補助金は、3月になって公募がスタートすると経済産業省のホームページには書かれてありますが、現在のところまだその詳細は明らかになっておりません。建築費も助成対象になると言うことで私たちにも多くの問い合わせや相談をいただいておりますが、現在のところできる事はg-bizと言う経済産業省の電子申請用のアカウントを取得することと、事業計画の取りまとめを行うことぐらいしかできない状態で、とにかくどのような事業を再構築するかに絞って、事業計画書の策定を進められるようにお勧めをしています。基本的には、以前からあったものづくり補助金と同じようなスキームになると言われているので、経産省のホームページにある雛形を使うのが良いのではないかと言われておりますが、私もそのフォーマットを使いかけてなんとなく趣旨が違うような違和感がありました。

デザイン経営へのシフト

これまでのものづくり補助金は基本的に、今までの事業の延長線上で新たな取り組みをするのに設備投資等を助成する仕組みでしたが、今回の事業再構築は根本的にビジネスモデル自体を見直す必要があり、その大方針に沿った事業計画を立てる必要があります。そこでふと思い出したのが、昨年知的資産経営報告書をまとめるのに使っていた経営デザインシートの雛形です。経産省が数年前にデザイン経営白書を発表しましたが、その流れでリリースされたこのフレームワークは現在の経営資源や強みを明らかにするところから、次の事業を再構築するには何が不足しているか、それを補えばどのような価値を創出できるか、新たな事業は資源からではなく提供する価値から考えるといった事業再構築に必要な計画のもとになる部分を整理するものです。以下にリンクを貼っておきますので、この機会に事業を再構築しようかと思われている経営者の皆さんは一度使って、自社の事業を価値創出から考え直して見られてはいかがでしょうか。ちなみに、事業再構築補助金申請のアドバイスやサポートも行なっておりますので、興味がある方はお気軽にどうぞ。(^ ^)

内閣府 知的財産戦略推進局のHPはこちら

「経営デザインシート」についての説明はこちら。

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https://sihoutugi.com

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https://www.shokunin-kigyoujyuku.com

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