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鹿児島式流しそうめんに学ぶサスティナブルモデル

鹿児島式流しそうめん知ってる?

私が代表を務める株式会社四方継では四半期ごとに年4回、スタッフ全員との個人面談を行っています。主には期の初めに立てた事業計画の進捗確認で、それぞれに配分した目標の仕事量をスケジュール通りに進められているかの確認と、業務全般についての改善提案を求めたり、課題の共有をしています。常日頃からミクロとマクロの両方の視点を持ってスタッフと目標や目的の共有を頻繁に行うことがとても重要だと考えてのことです。
現在、6月の上半期を終えての面談を行っている真っ最中で、事務所にいる時間の多くをスタッフと話し込むのに費やしており、今日も早朝から「私たちが目指しているのは鹿児島式の流しそうめんなんだよ」と話ました。

自分たちのビジネスモデル、事業内容をこれまで変容続けてきたのを流しそうめんに例えたのは我ながら非常にわかりやすく良い例えだと悦に入ったのですが、非常に残念なことにスタッフの佐藤君は鹿児島式流しそうめんを知りませんでした。私が熱心に語っているのを、あまり腑に落ちていない顔をしているのを見て気がつきましたが、よく考えたら私自身も鹿児島に行った際に名物と言われる流しそうめん屋さんに案内されて、それまでイメージしていた流しそうめんとの圧倒的な違いに大きな衝撃を受けたのを思い出しました。自分ではうまいこと言ったなぁと喜んでいましたが、誰も知らない例え話に意味も価値もありません。(笑)

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分かりやす過ぎる循環型モデル

私が伝えたかったのは、見た目は同じ事業を行っていても、その形態によって全く意味も価値を違うものになると言うことです。私たち、神戸の人間が元々イメージする流しそうめんと言うと、山崎や神鍋の山に遊びに行った際に、渓流の冷たい水を引いて竹を割った樋に水とともにそうめんを流しタイミングを見計らって端ですくい取ると言うアレです。救い損ねたそうめんは行ったきりになってしまいあれは一体どうなるなるんだろうか、と子供の頃思っていました。今でもたまに事業所でも納涼に流しそうめんをやろうか、となるとまず近所の竹藪に竹を切りに行って用意します。
ところが、鹿児島名物のそうめん屋さんに行くと、丸いテーブルの上にぐるぐると水が回る装置が設置されていて、延々と水が循環して回っています。数十台のテーブルの上で水が回り続けている光景は圧巻で、初めて訪れた時は流しそうめんの概念が根底から崩れました。その装置ではテーブルに座ったそれぞれが1口で食べるだけの量のそうめんを投入し回っている流れからそれをすくい取って食します。これならそうめんは1本たりとも無駄にならないし、慌てて急いですくい取らなくても安心してずっと冷たいそうめんが食べられます。誰一人取り残さない完全なる循環型モデルがそこにあります。

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そうだ、鹿児島に行こう!

SDGsの国連での採択を皮切りに、現在、世界的なムーブメントとなりつつある持続可能な循環型社会、誰も取り残さない、人と地球にに優しい共感型資本主義への移行とは、要するに、行ったきりで次々にそうめんを投入して上位にいる強い者が水上で腹いっぱいまですくい取れるようなそうめん流しではなく、小さな子供やご老人、身体にハンディキャップを持つ人でも誰もが安心していつでも冷たくておいしいそうめんが食べられる世界であり、私たちが目指しているビジネスモデルも鹿児島式と同じ様な装置を作り上げてぐるぐると循環しながら関わった人たちにいつでも価値提供が出来るような、そんな事業所のあり方を目指しています。
それを叶える為にご縁を頂いたお客様宅をぐるぐると巡回メンテナンス訪問をしたり、コミュニティーに参加頂いている事業者さんに定期的にお声がけしてビジネスのサポートをしたり、地元で育った木を使った建築に拘ったり、次世代を担う職人の採用と育成を継続したり、事業承継に向けてリーダーの育成をしたりしているわけで、全ては自分たちだけが良ければいいのではなく、この世界をより良い環境にして次世代に引き継ぐことを目的に事業を続けているのだと早朝から熱を込めて語りました。その想いを体感してもらうのに、来年の夏は屋久島に行くのと併せて鹿児島に皆でソーメン旅行に行く計画を立てようかと思った次第です。(笑)
※画像はネットより拝借→https://www.ibusuki.or.jp/eat/somen/ibusukicity/

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循環型地域社会の実現を目指し、事業に実装しています。


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