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リアルイベントとSNSのリンクが体験を深くする。 @知的資産経営week2022

先日、日本行政書士会主催の知的資産経営weekなるイベントに登壇して中小企業の事業承継について熱く持論を語ってきた件をこのnoteに書きました。

基調講演を行われた堀越教授が示されたデーターは、殆どの中小企業経営者は事業承継について何の準備もしていないし、そもそも何の経営資源も持たない上に事業を引き継ぐ価値を作る事さえしていない。悪魔のサイクルと言われる悪循環に陥っている。との厳しい現実だと私は解釈をしました。私も以前から薄々気が付いておりましたが、そのデーターを見せられて、(堀越教授の意図とは関係なく、)暗たんたる気持ちになってしまいました。あくまで私見なので、その反論という訳でもありませんが、私なりに考えた中小企業が強みを生かす知的資産経営に踏み込むキッカケや小さな企業ならではの特性を磨く方法論をイベントを終えた翌日にnoteに書いたところ、件の教授から私がその記事を転載したFacebookやメッセンジャーに丁寧にコメントを頂きました。イベント後のやり取りの中でとても大きな気づきがあったのでここに書いておきたいと思います。

知的資産week2022での 配布資料から
知的資産week2022での配布資料から
知的資産経営week 2022での配布資料から

オンラインとオフラインをシームレスに繋ぐSNS

私は普段からリアルイベントに参加した際、一緒に登壇した方々とはできる限りSNSで繋がる様にしています。今回の、イベントの会場で盛り上がり、その顛末をnoteに書き残し、それを見て頂いた教授からコメントを振ってもらえた体験は、講演だけでは理解出来なかった部分まで、どの様な想いで話されているかを深く知ることも出来たり、自分が書いた文章のキツさに改めて気づいて反省するきっかけをもらえたりと、オンラインとオフラインをシームレスに融合させてイベントの振り返りや深掘りをするのはイベントの価値を何倍にも大きくさせる非常に有意義なことだと改めて感じる出来事でした。
若干、強めの言葉で批判めいた記事を書いたにもかかわらず、それを正面から受け止めて丁寧かつ真摯な態度でコメントを下さった堀越先生には心から敬意を表すと共に感謝致します。本当にありがとうございました。
せっかくなので上に転載した2本の記事に対して頂いたコメントをご紹介しながら、中小企業の事業承継についてもう少し深く掘ってみたいと思います。堀越教授からまず頂いたコメントは以下の通り。

高橋 剛志 社長様。先日は貴重なお話をありがとうございます🙇。私の方は、暗澹たる気持ちにさせてしまって申し訳ない気持ちでいっぱいですが、一社でも多くの方々に、円滑な事業承継を実現していただきたいという想いは込めたつもりではございます。引き続き、ご教導いただける機会がありますと幸いです

Facebookで頂いたコメント

それに対して私の反省の弁、


堀越昌和 先生、少し文章が強かったようですいません。
研究者の立場ですから、事実を事実としてつまびらかにされるのがもちろんお勤めですので、気になさらないでください。
多くの中小企業が悪夢のサイクルに陥っている元凶は、経営者が目先の利益にばかり執着して学ぶことをしなかったからだと思います。
それこそ、知的資産に目を向けてその構造化をしっかりと見直すところから事業承継の可能性が生まれると思っています。
大変失礼な文章になってしまい申し訳ありませんでした。今後ともよろしくお願いいたします。

Facebookでの私の投稿

原体験が思考する原動力になる

上述のコメントにも私が投稿したFacebookのコメント欄やメッセンジャーで堀越教授と数回のやりとりをさせて頂きました。その中で感じたのは、事業承継に興味を持ち、どうしたらそれがうまくいくかを熱心に考える、もしくは、殆どの中小零細企業の経営者が事業承継に対して思考停止と言っても過言でない状態にあることに対して憤りを感じている人は、少なからず自分自身の体験で苦い思い出を持っているということでした。そのような原体験があってこそ、堀越教授の様に企業が抱えるリスクを詳らかにする研究をされたり、私のように事業承継を行える状態を整える活動に踏み込んだりするエネルギーが湧き出すのではないかと感じました。そして、事業承継に最も必要ななのは、それについて深く考える、繰り返しシミュレーションを行い、浮き出て来るリスクに対して根気よく丁寧に負の要因を潰していく作業だと考えます。私はそれを知的資産経営報告書を編纂することによって行えると考えて、全ての中小零細企業の経営者にその取り組みを推奨しています。そして、堀越教授からも同じ切り口で、言葉は少し違いますが、全く同じようなご意見を頂きました。頂いたコメントは以下の通り、

高橋 剛志 社長様。「知的資産に目を向けてその構造化をしっかりと見直す」とのご指摘、誠にその通りかと拝察いたします。建具など内装工事を手掛けておった祖父からは、木のたわみの部分まで計算に入れながら施工する必要があるという主旨のことを聞かされた記憶がございます。これを、中小企業経営に敷衍すれば、ゆるやかな部分を経営の構造とするのではなく、たわみの部分も含めた経営の構造化が、長く続くヒントになるかも知れない、ということになるのかと。ワタクシは経営の専門家ではないので、あくまでも私見で恐縮ですが🤐

Facebookで頂いたコメント

厳しい姿勢は安易な事業施策への違和感

イベントを終えた後に堀越教授とあれこれとやり取りをさせてもらう中で気づいたのは私たちに共通する点は現状の中小企業の事業承継についての現在の環境や多くの人の認識に憤りを感じているというか、違和感を持っていると言うことでした。堀越教授が事業承継の難しさをデータを蓄積し解説していることと、私が一縷の望みがあることを強く強調しながら、事業承継の必要性と可能性、そしてそもそも事業承継する価値や意味がある企業になる取り組みを平素から行うべきという持論は全く逆のことを言っているようで、実は全く同じ視点に立っていたのです。
私自身、父親の会社の事業承継を断って、その後その会社が倒産してしまった原体験を持っており、未だに書店経営をされておられる経営者には大いにリスペクトして、できる限りの応援をしたいと思っています。実は、地域の本屋さんで本を買おうとfacebook上で脱Amazon活動を繰り返し推奨しているのもその流れです。人生と仕事が一緒になってしまっている中小企業の倒産は本当に悲惨で、悲しい事ばかりです。事業承継がうまくいかず、悲しむ人が少しでも少なくなる様に俺ももう少し頑張ろう、と思えるいい体験でした。堀越先生とはいいご縁を頂けたと心から感謝しております。ありがとうございました。

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事業承継出来る事業所への状態を整える知的資産経営報告書の作成、活用についても案内しています。


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