見出し画像

運命を変える、人生を拓くイメージ力とその習得法


怒涛の三日間が終りました。
研修事業を行っている一般社団法人職人起業塾で第18期のスタートと、第17期の最終講が1日おきに重なり、その間に国交省事業の若手大家育成プロジェクトの開校式と1回目の講座がはまってしまい、3日連続朝9時から夕方6時まで研修講師を務めることになり、体力には自信が有る私もさすがに消耗してしまいました。3連投の締めくくりとなった昨日は、始発で博多に乗り込んで、最終の新幹線で帰神する強行軍でしたが、卒塾検定を兼ねた塾生たちのやる気と未来への希望に満ち溢れたビジョンプレゼンテーションを聞いて、私もモチベーションを上げて最後まで熱く語り続けました。

画像1

ムーブメントを巻き起こす3つの力

私は、職人を始めとする建築事務所の若者たちを集めて、彼ら自身がまだ気づいていない才能を開花させ、自分の人生も会社も、そして地域社会や業界全体さえも変えてしまうムーブメントを起こしてくれることを願っています。圧倒的な若手不足、職人不足に陥っている建築業界を変えるには、今そこで働いている若者たちが生き生きとやりがいを持って、そして満足できる豊かな暮らしをしていなければなりません。そのためには彼らにもっと大きな付加価値を生み出し作業所と比べても遜色のない位、稼いでもらう必要があります。それを叶えるために私が彼らに伝えている、身に付けてもらいたいスキルは、稼ぐために不可欠な経営感覚、目の前の顧客から圧倒的な信頼を勝ち取る人間力、そして想いを伝えるコミニケーション力の3つの能力です。それらを半年間の研修カリキュラムで網羅して、それらに掛け合わせて、そもそも持っている才能を開花させることで、大きな付加価値を生み出す働き方にシフトしてもらえるようにアテンドするのが私のミッションです。

画像2

イメージすることで培われる経営感覚

そんな研修を通して彼らに最も重点的に鍛えるように申し伝えているのはイメージする力で、これが全てに通じる研修の大きなテーマになっています。
建築実務者として経営感覚を身に付けてもらうのにまず初めにテーマに上がるのは顧客満足度の向上とクレームの撲滅です。お客様に満足してもらおうと思うと相手が求めていることを細やかにイメージすることが不可欠であり、また、建築業界で最もクレームが多いと言われる工期の延長を防ぐには、着工から完成引き渡しまでの工事工程を事細かにイメージして、工程表に落とし込む力が必要です。これができるようになると、工事にかかる人件費が把握できるようになり、正確な見積もりを作成する力も同時に身に付きます。これらは建築会社の経営するのにまず初めに身に付けるべき能力と言っても過言ではありません。その能力を末端の現場実務者が身に付けることによって、組織は圧倒的なパフォーマンスを叩き出せるようになります。

人生を導くのはセルフイメージ

2つ目の人間力とは、表面的には目に見えない、しかし本来、仕事をする上で最も重要である「意図=何のために事業を行うのか」を明らかにするところから始まります。私はそれを一言で「志」を掲げろと言ってますが、自分だけ良ければ良い、金だけ儲かればいい、今だけ楽をすればそれで良いと言った誰からもそっぽ向かれるような低い人間性にならないようにするには、高いセルフイメージを持つことが欠かせません。どうせ俺なんてこの程度の人間だと自分に諦めて何のチャレンジもしなくなった人は自ら変わること自体も拒みます。人は潜在能力の3%しか使っていないと言われますが、残りの97%の可能性を捨てて人に指示されるだけの事しか行わない、受動的で行き当たりばったりの人生を歩んでしまいます。そうならないためには、自分の可能性を信じたい俺にはまだまだできることがあると、成長した自分を強くイメージする力が非常に重要です。実際、私の若かりし頃よりもずっと優秀な若者ばかりであり、君たちにはもっと大きな貢献をする力があると私自身の経験を語りつつ熱く伝えています。

画像3

コミニケーションの本質もイメージ

3つ目のコミニケーション力は職人起業塾の講師をお願いしている横山桂子先生がいつも言われている通り、コミニケーションの本質は相手の立場に立って物事を考えること、相手がどのように感じているか、何を考えているかをイメージすることがすべてだと私も考えています。結局、これも頭の中でイメージする力であり、上述の2つのファクターと重なります。結局、頭の中の想像力をかき立ててイメージする力を鍛え、伸ばすことが、誰しも生まれながらに持っている類稀な才能を開花させ、たった一度きりの人生を主体的にコントロールしながら、大きな貢献を成し遂げる変容の源になるのです。

イメージ力を鍛える唯一無二の効果的な方法

先日の講義の際にとある経営者から質問を受けました。「あらゆる事に通じるそのイメージ力を鍛えるにはどのようにすればいいですか?」
その問いに対する私の答えは、研修カリキュラムの中に組み込んでいるアクティブブレインセミナー等を通して詳細までイメージをする技法とそれを繰り返し使う習慣を身に付けることは非常に重要だし、顧客との打ち合わせのシミュレーションを綿密に行う、事細かな工程表を作成するなど、細部が見えるように外化する仕組みも欠かせないと研修では伝えていますが、何よりも効果的なのは読書だと申し上げました。人のドラマチックな人生の間接体験とも言える読書は自分自身がその物語の中に没入し、イメージの世界に遊ぶ貴重な経験になります。その意味では、映画や漫画などのビジュアルが付加されていない分、イメージ力を鍛えるツールとしてはもってこいだと思うのです。

運命を、人生を変えたイメージ力の習得

私は大工上がりの経営者ですが、大工の修行に入ったのは25歳を過ぎてから。一般的には遅がけで同世代の職人たちに大きく水を開けられていました。そんな私が、手間請けの大工から個人事業主として独立し、元請け工務店として法人成り、現在3つの法人の代表を務めるようになったのは、ちょっとした奇跡です。以前、新入社員の大工見習いに「他の大工さん達と社長とは何が違ったんですか?」と聞かれたことがあります。その時答えたのは「何にも変わらないし、どちらかというと大工としてはこの世界に入ったのも遅かったので、俺の方が落ちこぼれだった、違うのは本を読んだ数ぐらいだと思う。」と、読書の習慣を持つよう強く勧めました。学校もロクに行かずに社会からドロップアウトした人間でも、ただ好きで子供の頃から本を読んでいただけで自覚しないうちに培われた、想像し、イメージする力はいつしか圧倒的な破壊力を生み出したのだと確信している次第です。今はNetflix、YouTube全盛の時代ですがそこはあえて、まず誰もがのめりこみやすい、激動の時代に生きて時代を切り開いた英雄たちの血沸き肉躍る物語に触れられることを強くお勧めします。

__________________

建築実務者の才能を開花させる研修やってます。

https://www.shokunin-kigyoujyuku.com


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?