成長とは？成長が見込める長期トレンドとは？ @在り方大学第二講座
現在、私は経営者としての学び直しの機会として、一般社団法人経営実践研究会主催の在り方大学を受講しています。毎回、各分野のエキスパートの講師が登壇され、経営者としての本学、あり方を見つめ直す機会を持っています。
長期投資の神、降臨
先日、東京でその第二講座が開催され、日本における長期投資の神様と称される、投資信託の世界で知らない人がいない、直販系投資信託のさわかみ投信の澤上会長の講義を拝聴しました。
デイトレードのようなマーケットの動向に敏感に反応し、一喜一憂しながら、短期間で利益の最大化を目指す短期投資とは全く逆の、低リスクで確実な資産運用を目指す長期型投資信託は実は口座の開設数11万人を超える圧倒的な人気を誇っており、その顧客の期待を裏切ることなく、年利６％を超えるパフォーマンスで応え続けている澤上会長はその業界ではまさに神のような存在です。今回直接お話をかかると言うことで、投資にはあまり興味がない私も楽しみにしておりました。
思想と哲学と信念
今回、澤上会長のお話を伺って、改めて気付かされたのは、長期投資は思想と哲学があってこそ成り立つものであり、単なる資産を増やしたいだけの拝金主義的な考え方では到底実践できないと言う事実です。そして、確実にリターンを積み重ねるにはどこに投資をするかの選択でも確固たる信念が必要だと言うことでした。それは、マーケットニーズの変化やテクノロジーの進化などの短期的なトレンドが怒涛の様に溢れる中、それに惑わされることなく、150年単位で変わらない長期トレンドを見出し、必ず成長する企業をピックアップしてそこに投資することに尽きるとの事でした。これができれば時間はかかるが、必ず資産を倍に増やすことができるとさわかみ投信の圧倒的な実績が物語っています。
成長を続ける企業の条件
言葉にすると、簡単な理屈ではありますが、VUCAと呼ばれる先行き不透明で不安定な今の時代に確実に成長する企業が果たしてあるのか？との疑問も同時に湧いてきます。澤上会長曰く、世の中に必要な企業は必ず成長するに決まっている。なので、基本的な人の営みに寄与して絶対に必要な会社にしか投資しないと口にされました。持続的に成長する良い会社の条件とは、人の営みに欠かせない事業を行う会社なのだと改めて思い知らされました。
同時に考えさせられたのは、成長とは何か？とのこれまであまり考えたことのなかった問いです。
２つの成長
成長の定義を調べると、辞書には大きく二つの概念があると書かれています。一つは数の増大。企業に例えると売り上げや事業所、社員の数、人間に例えるとスキルや知識が増すことかと思います。もう一つは構造が最適化する。企業ならスケールは変わらず価値創造が高まったり、サービスや商品の質が向上したり、社内風土文化の醸成などが挙げられます。人間力の向上なども構造的成長と言えるのかも知れません。人の成長には水平成長と垂直成長の２種類があるといわれます。スマフォに例えると水平成長はアプリを増やす、垂直成長とはOSを入れ替えると言われます。もちろん、どちらも大事ですが、古いOSでは最新のアプリが動かないことを認識すべきです。
存在意義中心の経営
澤上会長の長期トレンドを見定める話と鑑みると、世の中の必要とされる企業は成長を続けることが出来て、それは存在意義が認められる事業所となります。最近の言い方だとCSV経営（共有価値創造＝社会課題解決型モデル）が、その原理原則に当てはまる企業になるのかも知れません。投資をして未来のために資産を運用する対象としても有力なのかも知れませんが、自社の事業をそのような良い会社にすることで、投資よりももっと確実に、もっと価値を感じながら未来への歩みを進められる様に感じた次第です。
未来創造する企業
私が代表理事を務めている一般社団法人マイスター育成協会では、CSV経営を実装している事実を外部機関に認証される未来創造企業認定制度をモノづくりの業界で強く推奨しています。学歴社会からこぼれ落ちた子供達にチャンスを与える職人育成高校のスキームは、地域に根ざし、本業で地域の課題を解決する取り組みでもあります。地域のインフラを守り、災害時には先頭に立って復旧、復興を推し進める地域のモノづくり企業こそ、もっと明確にCSV経営を見える化し、自認し、権威ある認証機関からの認定を受けるべきだと思うのです。世界最古の会社は建築会社である。そんな事実から考えれば、1500年続く長期トレンドとしてモノづくり企業は本質的な成長を続けられる様に学びと実践を繰り返さなければならぬと感じた次第です。
素晴らしい学びなおしの機会に巡り会えたご縁に心から感謝します。
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6.16 澤上会長を貴重講演に迎えてCSV経営、ソーシャルビジネスモデルの祭典行います！
未来創造企業認証のお手伝いもしています。
本質的な成長を目指す方は是非繋がってください。
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