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UUUMという熱狂

2023年8月、フリークアウトHDのUUUMへのTOB成立というニュースがあった。

広告関連システムを手掛けるフリークアウト・ホールディングス(フリークHD)は10日、ユーチューバー事務所を運営するUUUMに対し、TOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。

日本経済新聞「フリークHD、UUUMにTOB 最大97億円で」

2023年9月15日、UUUM CEOの鎌田さんは「卒業」を宣言した。

本当に、YouTuberでもなければUUUMという会社に知り合いすらいないし、繋がりといえばほんのちょっとだけ単元未満株レベルで株主になってたくらいの身だが、なんだか少し、寂しさを感じた。

暗がりのYouTubeと眩しすぎるステージ

記憶が鮮明に残っている。

編集記者時代、UUUMという熱狂を、2018年に取材で参加したU-FESで全身で感じた。

画像出展:U-FES 2018

その1年前、社会人1年目、2017年。

上京してばかりで知り合いもおらず、社員寮ではどうも周りと気が合わず、アウェイ。誰ともすれ違わぬよう皆が寝静まった深夜、寮を抜け出してぼーっと外の空気を浴びながら、暗がりで流し見していたYouTube。

なんだか友達が増えたような気がして、そこからはずっと耳にはイヤホン、ポケットにはバックグラウンド再生ができないから誰が見るでもない映像を映したスマートフォンが、生活の一部になった。

はじめて、会ったこともない人を友人と感じた。活躍する同世代に、負けてらんないと背中を押された。その後の話だが、不慮の事故で友人を失う感覚も覚えた。

日常にYouTubeが入り込んだ頃、仕事柄、取材案内でU-FESへの案内が届いた。

会場の熱狂と、耳が裂けるほどの歓声を今でも思い出せる。スマホ越しに見ていた同世代のYouTuberたちの、圧倒的なライブパフォーマンスとスター性。本当に、「今の世界の中心は、この人たちだな」と感じた。

暗がりの中で見ていた彼らは、ステージの上で、あまりにも眩しく輝いていた。

時代が変わるような、そんなニュースだと思った。形は変われど、時代を作った会社であることは間違いないだろう。

お疲れさまでした。

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