誕生日のパラドックス #妄想ショートショート
「運命を演出しようじゃないか」
昼時を過ぎて閑散としたファミレスで、雲仙悦人(うんぜん・えつと)は、二重線だらけのノートを1ページめくった。
「何かいいアイデアでも? 」
向き合う鯨津瓜(ときつ・うり)は、悦人の輝いた目に、停滞した“ランチミーティング”の終着点が見えた気がした。右目に移る夕日が眩しい。
「いいことを思いついたんだ。誕生日のパラドックスだよ」
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誕生日のパラドックス瓜と悦人は、