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海外からみた日本の給食

日本の学校給食が海外から多くの賞賛を受けているのはご存じだろうか。
海外メディアも日本の給食を称える記事をよく書いているし、海外のSNSには日本の給食文化を高評価する(同時に自国の給食をダメ出しする)動画が無数にある。
日本にいる私たちには「ふーん」な感じかもしれないが。

海外の人に言わせると、日本の給食制度は、以下のような点で他国と異なるという。
以下は、海外から見た「日本の給食はここがスゴイ(と思われている)」を挙げてみる。
実際にどうかはともかく、海外(のメディア)からどう見えるかにフォーカスした。

まず、質の高さ。

日本の学校給食では栄養士の監修のもと、栄養バランスが考えぬかれた献立が提供されている。
料理は、出来合いのものをレンジでチンするのではなく(海外ではレンジでチンが多いらしい)、その場で一から作られることが多く、学校の調理スタッフが手作りの食事を提供している。
ときには学校の敷地内で栽培され、生徒たちが世話をした野菜が日々のメニューの材料として使用されることもある。

次に、価格の安さ。

アメリカなどでは低所得層の子どもを対象とした学校給食提供の予算削減がしばしば議論されている。
かつてオバマ大統領の時代はアメリカ全土が食育ムードだったが、その時代を除けば、アメリカは総じて給食にあまり意義を見出していない。
子供に食事を提供することが教育の向上につながるという認識は持っていない。
その結果、アメリカの貧困層の子供たちはファストフードなど安価で栄養価の低い食事に偏りがちで、その結果、肥満や健康問題が社会的な課題となっている。

いっぽう、日本では給食予算の削減が議論されることは少なく、家庭の経済事情にかかわらず質の高い給食が提供されている。
日本では、子どもに手作りの食事を与えることの大切さが一貫して信じられている。

最後に、食育。

日本の学校給食はただの「食事休憩」ではなく、「食育の時間」とされている。
日本は2005年に食育に関する法律を制定し、子どもたちに健康的な食習慣や食事選びを教える方針を明確にした。
また、給食の時間には子供たち自身が配膳を行い、食事の後は掃除もするという習慣が根付いており、これが子供たちの自主性と責任感を高めていると考えられる。

ただし日本の給食には課題もある。
多様性に欠ける点だ。

たとえば、ベジタリアンやハラール食、といったバリエーションはない。
近年はアレルギーに配慮した食事の提供が行われているようだが、かつてはそうした配慮はいっさいなかった。

島国の日本は人が均一だったため、最近になるまで多様性が求められていなかった。
なのでこうした課題が残るのはある意味、しかたがないことでもある。
もちろん、国際化が進むこれからの時代は、そうはいかないのだが。

…以上が、日本の学校給食を絶賛している海外メディアの論調。

海外から見ると、日本の給食制度は多角的な教育の場ともなっており、質、価格、教育性と三拍子揃った形で海外から評価されているようだ。





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