恋愛エッセイ「男はATM、女は家政婦」

仕事のできる一流の男にありがちなのは、人間関係や恋愛まで合理的に割り切ることです。
そういう男に限って、「女は金に寄ってくる」などと言ったりします。
が、そういう女しか寄ってこない理由は、その男の価値が、稼いでる金の分しかないからなんですよね。

合理的に割り切るとは、ちょっと極端な例ではありますが。
相手が重い障害を負ったり大病を患ったら、手切れ金払って離婚したりだとか。
生まれてきた子供に重い障害があったら、子育てをすべて妻に押しつけ、子供をかわいがらなかったりとか。
あるいは、相手が子供を産めない体と知ったら、離婚したりだとか。
妻のほうが収入が低いから、妻がすべて家事をやるのが当然だと思ってたりとか。
そういうつもりでいませんか。

そういう発想をする冷たい男には、そういう発想をする冷たい女しか、寄ってこないものです。
女を家政婦だとか、セックスできる相手くらいにしか思ってない男には、男をATMとしか思ってない女しか寄ってこないものです。

それが悪いことだとは言いません。
ただ、そういう発想をしていると、精神的にはすさんだ人生になると思うんですよね。
あなたが必要としている人のみが、あなたの周囲に集まります。
そこに一切の無駄はありません。
ろくな女は寄ってきませんが、それはあなたに原因があり、女の性に原因があるわけではないです。
そういう人生でいいのなら、そういう発想でいいと思うんです。

過去記事読んでいただければ分かると思うんですけど、私は仕事のできる一流の男が好きなので、彼らにそういう冷たい側面があることは仕方ないと一時は結論づけましたし。
それ以後は、彼らと似たような発想ですべてを割り切り、1人で生きていくつもりでいました。
仮に、一流の男をパートナーにすることになったとしても、どちらかに問題がでたら、関係はそこまでにするつもりでいました。
一流でない普通の男ならよかったのかもしれませんが、いかんせん、普通の男では物足りなかったので。

で、そういう状況で、今の好きな人に出会いました。
彼とはスカイプで声でやり取りをするだけなのですが、声を聞いただけで、彼の頭が切れ、仕事ができること、それと同時に優しい人であることを察しました。
一目惚れというか、一聞惚れでした。

彼もおそらく基本は合理主義者だとは思います。
なんだけど、他人に対してとても優しいんですよね。
他人に対する愛がある。
それまで見てきた仕事のできる一流の男には、なかったものです。
かといって、彼は他人に心を許してるわけじゃないと思うんですよね。
仕事のできる一流の男にありがちな、他人への不信感が強い人。
けれど、心を許していなくとも、最低限の礼儀と優しさを欠かさないポリシーの人じゃないかなと思います。

まあ、前述の極端な例の場合に彼がどうするかは分かりませんが、この人なら、心の底から信用してもいいかなと思えました。
別に、前述の極端な例の場合に、私は捨てられてもなんとも思わないとはまだ思ってます。
他人への期待は一切合切、捨ててきたので。
自分で言うのもなんですが、私はとっても優しい人ですけど、優しさが返されることを期待することはとうの昔にやめました。
でも、彼に会って、彼になら期待してもいいかなと思えるようになりました。
彼なら、期待したら、応えてくれると思うので。

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