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造花あそびで「フラワーアレンジメント」──写真で知ろう!小規模保育【遊び】

伏見いろどり保育園(京都府京都市)

日頃親しんでいた自然を、少し違う視点から楽しもうと計画した『フラワーアレンジメント』。扱いやすさ、種類の豊富さなどを考えて「造花」で挑んだ活動に、子どもたちは一人ひとりの個性をしっかりと発揮してくれました。

【参加した園児】1歳児7人、2歳児4人(計11人を2グループに分けて実施)
【参加した保育者】3人
【活動の場所】保育室
【準備物】造花(100円ショップで4000円分ほど購入し、茎を短くカット)/ビンや器などを人数分

■ ねらいと配慮

園外で虫や葉っぱを探したり、摘んできた花びらをビンに入れたりと、ふだんから何気なく行なっていた「自然遊び」。それをもう少し園内の生活にも取り入れたいと考え、今年度から室内で触れられる自然物を増やしていました。

例えばテーブルの上に、何種類かのお花を活けて飾ってみる。あるいは、ニンジンの切れ端をお皿に置いて、葉っぱの生える様子をみんなで観察してみる(水耕栽培)。そんな積み重ねで自然への興味が増え、保育士の真似をしようとする姿も見られるようになっていました。

そこで今回、自分たちでお花を活ける体験をさせてあげようと計画したのが、『フラワーアレンジメント』の取り組みです。

この活動ではあえて造花を使い、低年齢の子どもたちがダイナミックに遊べるように、そして他のシーン(作品展や家庭など)でも飾って長く楽しめるように意識しました。また、種類や数をできるだけ多く揃えるようにして臨みました。

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■ 振り返り

たくさんの花を子どもたちの前に置くと、最初に反応したのは2歳児さんでした。見た瞬間から目を光らせ、「これ黄色!」「これ赤!」と色の名前を言いながら、勢いよくお花を活けていく。

最初は花を手に持って周囲を見渡していた1歳児さんも、それを見て「ああ、そうやるのか」と取り組み始めます。低月齢の子どものなかには、「これどう?」「これは?」と渡してもずっと首を横に振り、最後に見た紫と黄色の花を一輪だけ刺して満足そうに終えた子もいました。

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要望に合わせて花や実を切ったり譲り合ったりしながら、用意していた造花をすべて使い切って完成。一人ひとりの性格が作品によく表れていると同時に、自分だけでなく「◯◯ちゃんはこれ」と、他の子どもの作品までわかっていることにとても驚かされました。

その後保育室に飾っておくと、見かけるたびに子どもたちが「きれい」と言ってくれたり、室内の自然物により興味を持ったりするように。保育士が活けた生花やニンジンに水をあげる姿も見られるようになりました。

また、保護者のなかには「自分のお店に飾りたい」と言ってくださる方もいて、家庭にまでつながっていく活動にできたのかなと感じています。

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■ 「小規模保育」としての視点

住宅街の真ん中に立地している当園ですが、周辺にたくさんある公園に日々出かけていって、自然を楽しんでいます。加えて、園の入居しているビルの方が日常的に花壇を手入れしてくださり、子どもたちが興味を持ちそうな花や実を植えてくださっています。

そういった小規模保育園らしい「地域との近さ」は、今回の活動が生まれた背景の一つだと考えています。登園時に泣いている子どもに地域の方が「この花摘んでいいんだよ」などとお声がけくださるなど、常に気にかけてもらえることのありがたさを、自然に親しむ子どもの姿から改めて確認する機会になりました。

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【園情報】
伏見いろどり保育園(株式会社いろどり)
https://www.fushimiirodori.com/
京都市伏見区墨染町720 かのこビル2階
定員12名
小規模保育事業A型・管理者設置あり

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