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救急現場に居合わせた人バイスタンダーの役割

前回から読む方は、こちら。

前回は心肺停止の発生件数をみて感じることについて書きました。今回は、話が変わって救助者バイスタンダーの話です。
(注:本記事は、一般人が、救命の現場に居合わせて感じたことを共有することが主目的です。また、人の生死にかかわる非常にセンシティブな内容が含まれます。)

バイスタンダーとは

英語では「傍観者、居合わせた人、見物人」を指しますが、ここでは、救急救命関連の用語として使用する場合の「救急現場に居合わせた人(発見者、同伴者等)」のこととします。
救急現場に居合わせたバイスタンダーには、様々なことが求められる・やるべきことがあります。例えば、119番へ通報する、AEDを持ってくる、救命措置を行う、助けを呼ぶ、救急隊を誘導するなど、です。

事前には心肺蘇生ができる人を増やすこと

事前に、救命現場に居合わせる前にできることとして、心肺蘇生ができる人を増やすことがあると思います。もちろん、見よう見真似で心臓マッサージができないことはないのですが、できることなら事前に心肺蘇生の方法やAEDの使い方を知っておくに越したことはありません。
地域の消防署で受講することもできますし、PUSHというAEDの使用を推進する団体があり、そちらで短時間のコース(オンラインもあり)を受けることができます。

現場では行動してくれる人を探すこと、増やすこと

現場で大事なことは、具体的に行動してくれる人を見つけること、増やすことです。講習では周りに助けを呼ぶと皆さん率先して手伝ってくれることが想定されていますが、実際にはただ見ているだけの人が多い(と思います)。怖いですし、何をすればよいのかわからない、用事があるから急いでいる、自分には関係ない、などいろんな理由が考えられます。
私のケースでも、心肺蘇生を自ら手伝ってくれる人もいましたが、もっと周りに「誰か手伝ってもらえませんか」と声をかければよかったと反省しています。実際に公園にいた警備の人も、「心肺蘇生をしているのは見ていたが、グループでやっているので自分たちが入る必要はないと思った」というコメントを後で聞きました。
心肺蘇生をするだけがバイスタンダーではありません。時間の経過を記録しておくことも大事です。救急車の到着後に、いつどんな処置をしたのか、何分間やったのかなど聞かれますが、現場ではテンパっているので時間の記憶はほぼありません。
また、救急車が入ってくるのが難しい場所などであれば、動線を確保する、バイスタンダーの人をサポートするなどできることはきっとたくさんあると思います。「何かお手伝いしましょうか」と声をかけるだけでもサポートになることはあるのではないかと思います。
 
今日はここまで。次回はAEDについて書こうと思います。ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

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