あなたも「やわらちゃん」になれる!~柔道は女性に向いている~
先月から今月にかけて、全てのクラス(幼年部、少年部、中高部、一般部)において女性の方から見学、体験のお問い合わせをいただいております。中学、高校の女子柔道部顧問を17年間やっていた私にとって、女子柔道家が増えてくれることはとても嬉しいです。
柔道の創始者である嘉納治五郎師範は、「女子柔道の中に柔道の本質がある」と考えられていました。嘉納師範の直弟子であり、世界で唯一の女性十段であった福田敬子先生は、著書の中でこう述べられています。
大正15(1926)年の11月に、嘉納先生が女子部をおつくりになったのは、女性は護身術を身につけたほうがいい、将来母親となるためにも健康な体力と強い精神力を養ったほうがいい、というお考えがあったように伺っております。それともうひとつは、男性に比べて体力の劣る女性こそ、本来のやわらかな柔道ができるとお考えになっていたようです。
先生が女子の柔道に期待なすったことは、柔道の奥深さや精神性だろうと思います。嘉納先生は、男子の柔道家に、「もし柔道を深く理解しようと思ったら、女子部の方法論を学びたまえ」とおっしゃったことがあるそうです。体格も力も男子より劣っている女子柔道に、嘉納先生は柔道の本来の意味を見いだそうとなさっていたんではないでしょうか。
『つよく やさしく うつくしく 99歳女性十段が世界に広めた、なでしこの心』(福田 敬子 著/小学館)
「柔道をやってみたい!」という女性は意外に多いです。先日は、2名の女性の方が柔道体験に参加されました(1人は私の母です)。この日の稽古は、通常メニューに全日本柔道チームドクターの紙谷武先生が考案された「やわらちゃん体操」を加えての実施です。「やわらちゃん体操」は柔道の受身、寝技、立技の動きを取り入れた体操で、転倒や骨折を予防し、体と心を元気にしてくれます。
書籍化もされていますので、ぜひご覧になってください。
↓
『誰でもカンタン“転倒・骨折予防”マニュアル やわらちゃん体操』
(細谷 武 著/ベースボールマガジン社)
稽古前は「運動に自信がないです」とおっしゃっていましたが、お二人ともとても楽しそうに柔道体験をされていました。
【柔道体験をされた方々のご感想】
「体だけではなく、頭も沢山使ったので、90分間があっという間に感じました。少し筋肉痛はありますが、体が軽く感じます。これからもお母様と一緒に柔道を続けられそうです。」
「今回で柔道は2回目でしたが、新しい動きもあって楽しかったです。柔道をすると、気持ちが前向きになります。今後は柔道衣を着てやってみたいです。」
柔道は男女関係なく子どもから大人までが楽しめる武道です。ただ、残念ながら大人の女性が柔道を始めたり、再開できる場所はあまり多くありません。女性が気軽に柔道を楽しめる環境を作っていくことも、柔道界の大きな課題でしょう。咲柔館は、その環境作りに少しでも貢献していきたいと思います。女性の皆さんも、どうぞお気軽に見学や体験にお越し下さい。きっとあなたも素敵な女子柔道家になれますよ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?