偶然性

https://youtu.be/8Xfvhm-ME3o

鈴木泉氏、スピノザに心酔した感じで、スピノザの哲学はある意味過酷であり、必然主義一本槍、のっぺりとした社会を示している、としていた。過酷なのは、自由意志、偶然性を認めないからだと。しかし、そうか。人の自由意志は存在しない。だから、人が意志を持つことは無意味だ、と言っているわけではない。スピノザは、自らの存在を増大させることが善だと言っている。人は完全な自由意志を持てるほど、神に近い存在ではない。宇宙ができ、3次元の空間と時間の世界が生まれ、ひたすら前に進み、物質を消費し、エネルギーを運んでいく。この力の中で生を運ぶこと、運動に従うことが、人の仕事であり、生きている限り、この運動に生を燃やすのが人にできることで、完全な自由意志を持つと考えるのは不遜である。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?