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マーケティングKPI設計を難しくしているのは、自社レベルと乖離しているから。

noteを書くのはかなり久しぶり、みなさんに読んでもらえるかドキドキです。弊社のお客さまや、私と繋がっている方はSaaS関係の方が多いので、下記記事を読んで私を知ってくださった方も多いかな、と。

今日の内容はもう少し視野を広くした一般的なマーケティングKPIについての話になり、私が携わらせて頂いた下記書籍「現場のプロが教える! BtoBマーケティングの基礎知識」のプロモーションとしてお話しさせて頂きます。

上記書籍は、様々な領域の実務経験者が情報をまとめた共同執筆書籍で、私は、1)マーケティングKPI2)マーケティングオートメーション(MA)の2つの項目を担当しています。他の著者の方々のご紹介は本note記事の最後の方にまとめていますのでTwitterのフォローなどされることを強くお勧めします。

また、本書籍関係のツイートはこちらのハッシュタグで追えますので、ぜひ追ってみてくださいませ。 → #BtoBマーケ基礎

私のnoteや弊社ブログ記事と、書籍の違い

「普段からnoteやブログで情報発信しているのであればなぜ書籍なの?」

と思われる方は多いのかな、と。

確かに、SNSや自社ブログを駆使して情報を発信することはできるのですが、noteではSNSとの相性を考慮し、自社のビジネスブログではSEOを考慮し、といったように意外とプラットフォームとの相性を考慮せざるを得ない事情があります。

それらを意識しなくてよい書籍では、網羅的に情報をお伝えすることができ、書きたいことを書くことができます。ゆえに、書籍では自分の頭の中の大半を出し切ることができる、と感じていました。

また、noteや自社ブログでは書き切れないようなボリュームと内容にしており、より具体的より理解しやすい内容になっていることは間違いないと思いますし、何より紙は読みやすい&読み返しやすい(紙の世代なので...笑)。

そのような事情から本noteは、書籍をより多くの人に手に取っていただくための書籍のまとめ的なnote第一弾になります。もしも詳しく知りたい方は実際の書籍をぜひ手に取っていただけると大変嬉しい限りです。

後日、マーケティングオートメーション(MA)についても簡単にnoteにご紹介させて頂きますのでお楽しみに。

マーケティングのKPIって大して難しくない

KPI設計について質問を頂くことがかなり多く、自社のレベルに見合っていない指標設定や、間違った指標を適応させようとする企業が多いなぁ、ちょこっと工夫するだけで楽になるんだけどもなぁ、と感じていました。

ダイエットって多くの人が失敗しますよね。ダイエットをするときの目標は、8月までに体重を10KG、体脂肪を5%減らす、みたいな感じです。それっぽい目標設計ですが、なぜ大体の場合が頓挫するのか。

それは大半の人が、運動の習慣がなかったり食事の食べ方や栄養のことなどを知らないから、に他なりません。

大概の人は、まず最初の目標やKPIは、週に2回運動すること食事の量は腹八分目にする、などを初期 KPIとすべきであり、人によっては、運動の仕方をXXまでできるようにする、食事の仕方をXXまで理解する、などのさらに初歩的なKPIが必要かもしれません。

マーケティングKPIに対しても考え方は同じで、マーケティング初心者や未経験者がいきなりMQLを月間XX件獲得、リードを月間XX件獲得、なんてことはできるとは思えません。

中長期的に発展的なKPI設計にするために、今この瞬間はKPI設計のレベルを落とす、こんなことも必要。初期KPIは、行動指標に紐づくようなもの、例えば、ブログの本数かもしれません、CTRかもしれません、CVRかもしれません。

そう、今見るべきKPIの設計は、今の自社レベルにあったものであるべきで、自社のレベルにあっていないと形骸化するだけです。人様の書籍の紹介になりますが、こちらの書籍にこのようなことが書かれています。

・正しい戦略とは指標。間違った戦略だと戦術でカバーすることは不可能
・状況に合わせて正しい指標を持つこと(設定の見直し)

旧日本軍が米軍に勝てなかった理由を分析した「失敗の本質」を簡易的に説明した書籍からの引用です。

旧日本軍は指標を変更することなく勝負を仕掛け続けましたが、米軍は刻々と変化する戦況や周囲環境に応じて指標を変化させ続けたのです。勝敗の行方は...ご存じのとおりですよね。

書籍でマーケティングKPIの何を説明しているか

一般的には、マーケティングのKPIは営業目標からの逆算であり、営業目標は売り上げなので、マーケティングKPIを作るには以下が必要になります(ペルソナやカスタマージャーニーが必須なのは言うまでもなく)。

1. 営業の売り上げ目標
2. 営業プロセスの転換率
3. 営業部門とマーケティング部門間での合意である”SLA”
4. マーケティング活動とリードライフサイクルの定義

このいずれかが欠けているとマーケティングKPIを作ることは無理です。

ダメな理由は簡単で、1と2の数字を逆算してマーケティングが営業部門に引き渡す見込み客数を決定し、その見込み客数を目標としてマーケティング活動を定義するからです。

多くの企業がその後のブレイクダウンをおこなっておらずに、見込み客数を目標(つまり、リードやMQL)としています。

(ただ、上記で述べたようにレベルに見合っていないと、KPI設定が間違っており、達成は無理です)

話を戻すと、見込み客数の目標がない状態では、そもそもマーケティング(プロモーション)活動では何をしていいかが全く形作られていない状態ともいえ、マーケティングマネージャー(と適切に呼べるレベル)が市場に少ない中で、経験のないマーケティング担当者が上記の4つを揃えることは私の経験上無理と言い切れます。

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書籍の一部より抜粋)

上記のような定義を持っている企業の数は多くなってきたものの、多くが自社のレベルと噛み合っていない、定義がカスタマージャーニーを元に設計されたデータ定義と対になっていない、などの課題があります。

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書籍の一部より抜粋)

マーケティングKPIを明確に作るには、上記のような情報をまとめ、各マーケターが、見込み客がどの状態で、自分たちが何をすべきか、どういったことをすべきか、を阿吽の呼吸で理解している必要があります。

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書籍の一部より抜粋)

レベルがあっていない場合は、上記のように1次KPIではなく、2次KPIを追うことを社内で合意形成する、それも難しければ、3次KPIを当面の目標とする、など先程のダイエットの話と同様にレベル感を落とし合意に至れば良い話です。

ちなみに、私の知っているマーケチームの最上位のKPI設定は、レベニューに対してマーケの直接貢献%です。獲得MQL数や獲得リード数、ではありません。本書ではそこには触れていませんことご理解くださいませ。

これ以上書くとネタバレが...笑

ということで、書籍中身に関するご紹介はここまでにさせてください(笑)

もしも興味を持ってもらえたら2022年4月26日発売の「現場のプロが教える! BtoBマーケティングの基礎知識」をぜひ手に取られて、良いと思われたらぜひ会社にも参考書籍としていっぱい置いてください(笑)

錚々たる著者の皆様ですので勉強になることが多いのではないかな、と感じます。

著者一覧

相原祐樹さん(free web hope・代表)@fwh_aihara
秋山勝さん(ベーシック・代表取締役)@basic_CEO
安藤健作さん(ラクス・MC事業部長)@comune1128
今井晶也さん(セレブリックス・執行役員マーケティング本部長)@M_imai_CEREBRIX
岸穂太佳さん(ナイル・執行役員COO)@hoda_Nyle
戸栗頌平さん(LEAPT・代表)@ShoheiToguri
日比谷尚武さん(kipples・代表)@naotake_hibiya
室谷良平さん(ホットリンク・マーケティング本部長)@rmuroya

また、本書籍関係のツイートはこちらのハッシュタグで追えますので、ぜひ追ってみてくださいませ。 → #BtoBマーケ基礎

最後に...

今回書籍の音頭をとって下さり本書の著者でもある枌谷さん(@sogitani_baigie)、飯髙さん(@yutaiitaka)、ありがとうございました。また、編集にて色々アドバイスをくださった畠山さん(@togusA0301)、諸々調整頂きありがとうございました。

あ、マーケティングオートメーション(MA)のnoteも後日書くので、お楽しみに🙇‍♂️

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