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イリアス(9/21の日記)

 火曜日。
 晴れ。
 ベッドの上で、鮭のおにぎりを食べる。

 このノートのフォロワーが増えた。そのうち1人の方は、とても文章の達者な人で、コメントもくれたのでうれしい。まだよく知らないし、詮索する気もないが、今の私の境遇と共通するところもあるみたい。
 知り合いに読んでもらうことだけを考えていたので、どうしても病気のことばかり書いてしまっていた。友人に対して、病人として振る舞うことに、変な快感を感じていなかったといえば嘘になる。
 だが、それはあまり健康的では無い。
 会ったことのない人の目を意識することで、私の文章の風通しがよくなるとしたら、ありがたいことである。

 『イリアス』(松平千秋訳、岩波文庫)。
 まだ上巻の途中だが、この本を読まずに俺は「これまでは何をしていたのか」と言いたくなる。
 (あまりに感動するとこういうことを言いがちなので本気にとらないでほしいが)、20年も本を読んでいながら、いままで俺は何ひとつわかっていなかったのだ。わざわざ大学の文学部にまで通っていたが、あれは何の時間だったのか……。

 詳しい感想は、読み終わってから書くことにする。

 英雄アキレウスの孤独な佇まいの美しさに涙した。

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