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Pachypodium lamerei の実生実験記録(第2回)

パキポディウム・ラメレイ(ラメリー?)の第2回発芽試験の記録です。

 【記事のまとめ】

● 10倍希釈ハイターに種を浸漬させたら、発芽が速くなりました。

● 水道水/10倍ハイター間での発芽率の差はなさそうでした。

● 5倍希釈ハイターでは全滅しました・・・(マタカヨ)。

1 前回までのあらすじ

ドイツから輸入したパキポディウム・ラメレイの種子を発芽させるに際し、カビがはえるのを防止するために、吸水代わりにハイターに浸漬させてから播種したところ・・・全滅しました。。。orz

しかし、ハイターに浸漬することによって、種皮が軟らかくなっているので、発芽促進の効果があるのでは?と考えました。

2 種子のハイターへの浸漬(甘やかし方式)

前回は、種子をハイター原液に漬けるという暴挙が原因でダメにしてしまいました。今回は、この教訓を活かして、浸漬方法を以下のとおり変更しました!

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要するに、浸漬時間を短くしたうえ、播種の前に水道水で洗浄することにしました。

実験概要はこちらです。

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使った種は、第1回と同様の種が10粒ずつです。試験に使うまでの間、種は冷蔵庫で保存しておきました。

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左から、
区分1:10倍(v/v)希釈ハイター
区分2:5倍希釈ハイター
区分0:水道水
です。

10倍(ハイター1、水9)まで薄めると、黄緑色も薄くなるし、ご利益も薄そうなイメージです・・・

1時間後の様子がこちらです。

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写真からはわかりにくいですが、10倍、5倍は種皮が脱色されています。輪ゴムの色で区分がわかるようにしました。

次に、流水洗浄します。

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台所の排水溝用のネットに種を入れて、口を色輪ゴムで縛って、洗面器に入れた後、チョロチョロと水を流し続けました。

そして・・・・

2時間後・・・


ドン!!

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ちょ、待てよ!(キ〇タク風に)

変色してるジャマイカ。。。(緑に)

これはもう嫌な予感しかしませんが、、、種まき。。

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土は、第1回の試験と同様に、
上層:ココピート
下層:桐生砂/富士砂/ゼオライト/バーミキュライト/ココピート
です。

なんか、この時点で、区分2(5倍希釈)に関しては・・

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種皮が剥けちゃってるし・・・orz

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と、とりあえず、ココピートを被せて終了です。
このあと、1日1回、霧吹きで水をかけ、屋外の日陰に置いておきました。

3 結果(まさかの光明が)

実験中の気温は以下のとおりでした。

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なんと、驚いたことに、種まきから5日目の時点で、区分1(10倍希釈ハイター)が3粒発芽しました!
このとき、区分0(水道水)は1粒も発芽していませんでした!

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上の図は、5日目の様子で、緑で囲ったものが区分1(10倍)です。周りの鉢からは全く発芽の様子はありません(他の試験の鉢も混ざっています)。

そして、6日めの様子はこちらです。まずは、区分1(10倍)の様子がこちらです。

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少しわかりにくいですが、5粒発芽していて、種皮がすべて土の外に出ている感じです。

一方、同じ日の区分0(水道水)の様子はこちらです。

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こちらも、5粒発芽していますが、種皮の一部が見えてきた程度で、成長は区分1より明らかに遅いです。

ちなみに・・・変色した区分2(5倍希釈ハイター)は、1粒も発芽しませんでした・・・

4 次の実験計画

● 第1回の試験と比較して、平均気温にはさほど差はありませんでした。
● 第1回の試験では、水道水(区分0相当)浸漬が6粒発芽するのに、6日かかりました。

上記を考慮すると、10倍希釈ハイターへの浸漬によって、発芽のスピードが少し上がっているようにも思えます。やはり、種皮が軟らかくなるからでしょうか??

次回は、他のパキポディウムでも、同じことが起こるのかについて実験する予定です。

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