読書のフェーズ

これまでの自分の読書の仕方を振り返ってみると、いくつかのフェーズがあるなと思ったので、まとめておきます。

フェーズ0:強制的に本を読まされる
子どもの頃、夏休みの読書感想文や国語の授業で課題図書みたいなのを読まされた記憶があるかと思います。社会人になってからも、会社から課題図書といって経営や仕事に関する本を渡されることがあります。読書に抵抗が無い僕でも、こういう本はなかなか読む気が起きませんし、読むスピードも遅いです。正直、ノルマをこなすため、課題提出するために読んでいるだけという感じです。

フェーズ1:自分から進んで本を読む
中学校くらいから、強制ではなく自分で読みたい本を選んで読んでいました。学校や市の図書館も結構利用していましたね。好きな本を読んでいるので、読書も楽しく、充実した時間を過ごせている感覚がありました。

フェーズ2:本に書き込みながら読む
社会人になってから、本に線を引いたり、書き込みしたり、ページの端を折ったりということを始めました。印を付ける箇所は、自分が大事だと思ったこと(自分に無い知識や考え、強く共感できること)や自分にとっての名言です。後で書いてあったことを思い出そうとパラパラめくった時に、目につきやすいので正直もっと早くからやっておけばよかったと思っています。

フェーズ3:本を読んで得た学びや気付きをアウトプットする
「読書メーター」という書評アプリで読んだ本の感想をあげています。感想はフェイスブックやツイッターにも少し内容を変えてあげています。これまで自分の中でだけ閉じ込めていた学びや気付き、考えを共有することで、いろんな良いことがありました。本の感想を話し合ったり、本を紹介してくれたり、本をもらったり、読んだ本を買い取ってくれたり。フェーズ4で紹介する代読業も、SNSで読んだ本の感想をあげていたから巡ってきたご縁だと思います。

フェーズ4:自分以外の視点で本を読む
知人からの提案で、現在「依頼された人の代わりに本を買って、自分が読んでから渡す」ということをしています。誰かの代わりに本を読むと、いつも自分が付けないようなところ、その人に読んでほしいところに印を付けたりだとか、自分が印を付けた理由に関して詳しく書き込みしたりするようになりました。自分が読んでいるのと同時に、この人ならこういうところが気になるのでは?こういうところが役に立つのでは?という他人の視点で本を読むことが自然にできているのに気づきました。いろいろな視点でものごとを見ることを「複眼的」といいますが、それが無意識にできているんですよね。「複眼的」にものごとを見るメリットはいろいろあるかと思いますが、僕が思うのは「一回で多くの学びが得られる」ということ。一つの学びを、いろんな人の立場で見ることができれば、自分だけの視点で見てる人よりも、深く濃い学びになると思います。最初は「本を買うお金が浮くなぁ」というくらいの気持ちで始めた代読業でしたが、思わぬ効果がありました。

こうやってまとめてみると、フェーズが進むにつれ、「読書」という行為をより深く楽しめている感覚があります。読書はインドアなイメージがありますが、外に向かって発信することで、いろんなご縁を運んできて外に連れ出してくれる素敵なものですね。

【「複眼的」について書かれた一冊】