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新規事業の失敗要因

2015年の6月に書いた記事でもう消えるのですが、消すのには惜しい内容だなと思ったので、こっちに転記しときます。当時はソフトバンクの子会社の経営企画部・事業企画推進部で新規事業の立ち上げをやっており、その時の反省点を書いたのですが、あえてリライトはしません。

現在、スタートアップの経営に4年ほど携わっていますが、同じ失敗はしていないかな??

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現在は既存事業にリソースを100%割いていますが、ここ1年半くらい新規事業の立ち上げに関わってきました(社会人通算では2年半くらいでしょうか)。

しかし、2つの事業に関しては非常に苦戦し、結果、撤退することになりました。この反省から、失敗要因を勝手に分析したいと思います。

1. スピードが遅い

新規事業の意思決定に関してある程度権限委譲されており、またメンバーが少人数であれば、企画をどんどん実行して検証し、さらに実行する…といったトライ&エラーのサイクルを速いスピードで回していけます。

しかし、何かを行う際(投資金額が大きければ仕方ないですが)、上司や関係部署の説得が必要で、そのためにパワポなどで資料作成をし、MTGを行い…なんてことをしていると、当然スピード感が鈍りますし、(おそらくそんなことをしていない)スタートアップなどの競合には勝てるわけがありません。また、関係者が多すぎると、様々な利害関係が生じ、意思決定のスピードが鈍るようなこともありました。

踊る大捜査線の

「事件は会議室で起きてるんじゃない!現場で起きてるんだ!!」

はまさにその通りで、社内業務でなくやはり顧客のためになる業務に時間を割くべきだと思うのです。これは新規事業に限りませんが。

2. ポジショニング、ターゲティングが明確でない

ランチェスター戦略というものがありますが、弱者に関しては局地戦で勝ちにいくことが非常に重要です。軸がなくいろいろやろうとすると、結局、中途半端になってしまいます。予算もリソースも尽きます。

気がつくと様々な顧客を相手にしてしまっていたり、戦わなくてもいい競合の動きに惑わされたりしがちです。まずはどこかの領域でNo.1になることに注力しましょう。

3. 事業のビジョンやミッションがない

新規事業は右脳と左脳、両方大事になってくると思います。

しかし、「シミュレーションの結果、この事業は儲かりそう」など左脳のみで考えた事業や、事業推進においてKPIばかりを意識しすぎるなど手段が目的化し始めると、「何のために事業をやっているんだろ?」となり、メンバーが疲弊したり、モチベーションが下がったりします。

メンバーのベクトルを合わせるような、「僕たちはこういう価値を提供することによってこのような未来をつくりたいんだ」というワクワクさせるビジョンや、「事業を通じてこの社会課題を解決するんだ」という使命感(ミッション)など、「想い」の部分は思った以上に、重要だと思いました。そして、それをしつこく語る必要があったなあと今更ながら思います。

他にもいろいろありますが、 次回チャレンジする際、同じ失敗をしないよう気をつけていきたいと思います。

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