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腑に落とす

「解った」とか「解らない」という表現ではなくて,「腑に落ちた」とか「腑に落ちない」という表現を好んで使う.

「解る」と「腑に落ちる」の間に,語の意味として厳密な違いがあるかは知らない.
ただ,個人的には「腑に落ちる」は「解った」上で更に血肉となっている印象があり,僕はそのような意味で使い分けている.


ところで最近,数学の勉強の仕方を勉強しようと思い,その類の本を読んだ.

ハウツー本で,特効薬的な派手な方法を紹介する本は基本的に信用していない.
この本は,地味で確かな方法が書かれていて,とても勉強になった.

この本の中で書かれていることは,ざっくり言えば,数学書を読むときにチェックすべき項目と,基本を何度でも振り返ることの重要性だ.
理解できないことがあれば,とにかく丁寧にチェック項目を確認し,基本に立ち戻り,考える.


「解る」は能動的だが自分の血肉にはなっていない.「腑に落ちる」は自分の血肉になっているが受動的だ.
この本に書かれていたことは,いわば「腑に落とす」という作業のやり方だった.

「腑に落ちた」という状態を,受動的に待つのではなく,能動的に自ら作り出す.
そのための具体的なノウハウを自分に蓄積していく.


当面の間,僕のテーマになりそうだ.

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