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第55期新人王戦の展望

新人王戦は、26歳以下で六段以下の棋士、女流棋士4名、アマチュア1名、奨励会三段リーグ上位者によるトーナメント戦で、決勝のみ三番勝負が行われます。若手にとっては登竜門とも言うべき棋戦で、過去の優勝者には羽生善治九段や森内俊之九段、渡辺明名人、藤井聡太竜王らが名を連ねています。

前期の三番勝負は上野裕寿四段の優勝で幕を閉じたばかりですが、早くも次期新人王戦が開幕しますので、顔ぶれを確認しておきたいと思います。

日本将棋連盟HPより引用

左上の山は、前期準優勝の藤本渚四段、加古川青流戦で準優勝経験のある井田明宏四段、新鋭の小山直希四段、宮嶋健太四段らが入りました。前期のリベンジを果たしたい藤本四段が有力と思いますが、野原未蘭女流初段にも注目しています。

左下の山は、前期ベスト4の吉池隆真三段、第53期優勝者の服部慎一郎六段、史上6人目の中学生棋士を目指す山下数毅三段、女性初の棋士を目指す中七海三段らが入りました。実績では服部六段が有力と思いますが、三段勢の活躍も楽しみにしたいと思います。

右上の山は、前期優勝の上野裕寿四段、順位戦C級1組でトップを並走する古賀悠聖五段、各棋戦で活躍している狩山幹生四段、岡部怜生四段らが入りました。実績では古賀五段が有力と思いますが、急速に力を付けてきた内山あや女流初段にも注目しています。

右下の山には、前期ベスト4の高田明浩四段、各棋戦で活躍している斎藤明日斗五段、徳田拳士四段、棋士編入試験を突破した小山怜央四段らが入りました。実績では斎藤(明)五段が有力と思いますが、女流順位戦でA級を維持している山根ことみ女流二段にも注目しています。

伸び盛りの若手強豪がひしめく新人王戦は、三段勢も含めて誰が勝ち上がっても不思議ではありません。今期もどんなニュースターが現れるのか、楽しみに見守りたいと思います。

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