見出し画像

第80期順位戦C級1組8回戦

12月14日に順位戦C級1組8回戦の一斉対局がありました。

この日、私が注目していたのは、竜王戦では3組優勝を果たしながら順位戦では2勝4敗と苦しんでいる三枚堂達也七段と、今期5勝1敗と昇級争いの上位に付けている宮田敦史七段の対局です。先手の三枚堂七段が相掛かりに誘導し、宮田七段が飛先の歩を交換すると、横歩を取らせて8筋の桂を奪います。三枚堂七段も飛先の歩を交換し、角交換の後、飛車もぶつけて交換します。三枚堂七段が9筋の香を吊り上げて▲9三飛から竜を作ると、宮田七段は金銀を寄せていったん竜を押し返します。三枚堂七段は▲2三歩と後手玉の退路を断つと、竜を飛車と交換して再度▲6一飛と打ち込み寄せ切りました。

他の主な注目対局の結果は以下の通りです(左が勝者)。
 船江恒平六段 - 平藤眞吾七段
 及川拓馬六段 - 佐藤和俊七段
 髙野秀行六段 - 青嶋未来六段
 都成竜馬七段 - 古森悠太五段
 黒田尭之五段 - 金井恒太六段
 出口若武五段 - 田村康介七段
 大橋貴洸六段 - 日浦市郎八段

2回の千日手局の末に貴重な白星を挙げた及川六段、前期昇級したばかりの出口五段と大橋六段の3人が6勝1敗で並び、昇級争いをリードしています。大ベテランの高橋九段、若手期待の黒田五段ら7人が5勝2敗で追いかけています。
一方、7人に付けられる降級点(*)もそろそろ気になってきました。既に降級点を1回取っている豊川七段、佐藤(秀)八段、森下九段、田村七段が降級点圏内におり、残り2-3局での巻き返しに期待したいと思います。

(*)降級点  出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
B級2組以下のクラスでは、成績が悪くても1期で降級することはなく、成績下位の一定人数に「降級点」がつけられる。降級点はB級2組とC級1組では2つ累積、C級2組では3つ累積すると降級する。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?