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第79期順位戦C級2組の展望

全員が10回戦ずつ戦い3人の昇級を争うC級2組は、今期は52人が参加する非常に狭き門となっています。プロ入り直後の若手にとって、A級への階段の第一歩として乗り越えなければならない壁だと思います。8月までに3回戦を終えていますが、前期は9勝1敗の3人が昇級していますので、1敗までの24人の中から私が注目する棋士をリストアップしてみます。

本田五段
2018年にプロ入りした23歳です。今期は3連勝と好スタートを切りました。
前期棋王戦で初参加ながら挑戦者となった実力者です。得意の相掛かりでは、A級棋士にも負けない力を発揮します。どんどん昇級して欲しい若手の一人です。

佐々木(大)五段
2016年にプロ入りした25歳です。前期は前半に喫した2敗が祟り涙を飲みましたが、今期は3連勝と好スタートを切りました。3年連続で王位戦の挑戦者決定リーグに進出し、前期棋王戦では本田五段と挑戦者決定二番勝負を戦った実力の持ち主です。

大橋六段
2016年にプロ入りした27歳です。今期は3連勝と好スタートを切りました。
対局時に着るカラフルなスーツが話題先行していますが、プロ入り同期の藤井二冠に対戦成績3勝2敗と勝ち越している実力者です。そろそろ順位戦のクラスも上げていきたいところです。

阿部六段
2011年に16歳でプロ入りした25歳です。早見え早指しのオールラウンドプレーヤーで、これまで持ち時間の長い順位戦では苦戦してきましたが、今期は3連勝と好スタートを切りました。第45期新人王戦で優勝した実力者です。

黒田四段
2019年にプロ入りしたばかりの23歳です。初参加の前期は2連敗スタートでしたが、最終戦で昇級した高見七段に勝つなど7勝を挙げ順位を大幅に上げました。今期は3連勝のスタートなので、一気に昇級したいところです。

八代七段
2012年にプロ入りした26歳です。第10回朝日杯を当時最年少で優勝した実力者です。今期は既に1敗しており、昇級するには残りを全勝したいところです。

梶浦六段
2015年にプロ入りした25歳です。今期竜王戦の決勝トーナメントで5組優勝からベスト4まで勝ち上がって注目された新星です。今期は既に1敗しており、昇級するには残りを全勝したいところです。

また今期から参加している渡辺(和)四段(25歳)と服部四段(21歳)も、3連勝と好スタートを切っています。難関のC級2組を一期抜けできるか、見守っていきたいと思います。

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