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ABEMAトーナメント2024 エントリートーナメント

5月4日、ABEMAトーナメント2024のエントリートーナメントが放映され、エントリーチームのメンバーが確定しました。
※本稿では収録当時の段位で記述します。


関東Aブロック(44名参加)決勝

準決勝で小山直希四段を破った窪田義行七段と、本田奎六段を降した井出隼平五段の顔合わせとなりました。
振り駒で先手となった窪田七段が四間飛車に振ると、振り飛車党の井出五段は居飛車を選択し対抗形の将棋となります。窪田七段は美濃囲いに構え、井出五段がミレニアムに囲うと、▲4七銀と出て雁木のような形に組み直します。窪田七段が角で銀を食いちぎると、井出五段も角で桂を食いちぎり、更に飛車で銀を食いちぎって壮絶な攻め合いとなります。井出五段が先手玉を左右から攻め立てて勝勢となりましたが、窪田七段は入玉含みに粘って形勢を入れ替えます。井出五段は竜を引き付けて先手玉を押し戻すと、最後は詰めろ竜取りの△9五角が決まって230手の激闘を制しました。

関西ブロック(43名参加)決勝

準決勝で森本才跳四段を破った古賀悠聖五段と、西田拓也五段を降した冨田誠也四段の顔合わせとなりました。
振り駒で先手となった冨田四段が中飛車に振り、相穴熊の将棋となります。古賀五段が飛車を角と交換して馬を作ると、冨田四段は飛車を打ち込んで竜を作り、5筋に歩を垂らして"と金"を作ります。古賀五段が1筋の歩をぶつけてから2枚目の馬を作ると、冨田四段は▲3四銀とタダ捨てし、"と金"と竜で後手陣の金を2枚剥がします。古賀五段が自陣に銀を埋めると、冨田四段は竜で銀を食いちぎり、自陣の飛車を飛び込んで再度竜を作ります。冨田四段は▲3二歩と垂らしてから▲3一金と打ち込んで後手玉を追い詰め、古賀五段の△1七香からの反撃を凌いで逃げ切りました。

関東Bブロック(48名参加)決勝

準決勝で齊藤裕也四段を降した大橋貴洸七段と、梶浦宏孝七段の体調不良で不戦勝となった宮嶋健太四段の顔合わせとなりました。
振り駒で後手となった宮嶋四段が角道を止めて雁木に構えると、大橋七段は金矢倉を組みます。宮嶋四段は4筋、6筋、3筋の歩をぶつけて仕掛け、8筋を継ぎ歩攻めしてから角をぶつけて交換します。宮嶋四段が桂2枚で銀を剥がし、角取りに△5六銀と打つと、大橋七段は構わず銀取りに▲4四歩と打ち、歩と桂を駆使して後手陣を崩します。宮嶋四段は銀で角を取り、銀と金で飛車を取り、△3八飛の王手から竜を作って勝勢となります。宮嶋四段は△6九角の王手から詰ましにいきますが、大橋七段は懸命に粘り、王手が途切れると▲6二角から王手を続け、そのまま即詰みに討ち取りました。

エントリーチームのメンバー決定

関東Aブロックを勝ち抜けた井出五段は、エントリートーナメントでは3度目のベスト4進出でしたが、ついに念願の初出場を果たしました。自虐キャラのようで自信のなさそうな発言が続きましたが、フィッシャールールへの適性は高いと思われます。
関西ブロックを勝ち抜けた冨田四段は、2度目のエントリートーナメント優勝となりました。前回はチーム斎藤に指名されており、3度目の出場となります。チームのムードメーカーとしての活躍も楽しみです。
関東Bブロックを勝ち抜けた大橋七段は、3度目の出場となりました。地域対抗戦にも出場してフィッシャールールの経験は豊富で、このチームのエースとしての活躍が期待されます。

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