第80期順位戦B級1組4回戦
7月15日に順位戦B級1組4回戦の一斉対局がありました。
注目の藤井聡太王位・棋聖は、7月13-14日に行われた王位戦の移動日と重なるため、日程前倒しで7月6日に久保九段と対局し、終盤に鮮やかな寄せを魅せて勝利を収めています。
この日私が注目していたのは、若手同士の佐々木勇気七段と近藤誠也七段の対局です。先手の佐々木七段が角換わりに誘導し、相腰掛け銀の将棋となりました。佐々木七段が先に桂を跳ねて仕掛けましたが、近藤七段は8筋から反発し敵陣に角を打ち込み馬を作ります。近藤七段が優勢の局面と思われましたが、馬を切って寄せにいく手順に誤算があったか、1時間以上残していた持ち時間をほとんど使いきって考えたものの継続手を発見できず、佐々木七段が逆転勝利を収めました。
その他の対局結果は以下の通りです(左が勝者)。
稲葉陽八段 - 木村一基九段
三浦弘行九段 - 阿久津主税八段
屋敷伸之九段 - 郷田真隆九段
横山泰明七段 - 千田翔太七段
佐々木(勇)七段がただ一人4勝0敗となり、単独トップに立ちました。郷田九段と千田七段は敗れて、藤井二冠と並んで3勝1敗となっています。順位が上位の稲葉八段と三浦九段は2勝2敗で続いています。B級1組は総当たりの全12局で争われる長丁場ですので、昇級に向け誰が抜け出していくのか注目していきたいと思います。
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