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第54期新人王戦の展望

新人王戦は、26歳以下で六段以下の棋士、女流棋士4名、アマチュア1名、奨励会三段リーグ上位者によるトーナメント戦で、決勝のみ三番勝負が行われます。若手にとっては登竜門とも言うべき棋戦で、過去の優勝者には羽生善治九段や森内俊之九段、渡辺明名人、藤井聡太竜王らが名を連ねています。

今期の新人王戦は、既にベスト16が出揃っていますので、状況を確認しておきたいと思います。

日本将棋連盟HPより引用

左上の山は、前期準優勝の黒田尭之五段を破った片山史龍三段、C級1組への昇級を果たした古賀悠聖五段、山本博志五段(4月17日付で昇段)、高田明浩四段が残っています。実績としては古賀五段がわずかにリードしていますが、まだ10代の片山三段を含め、誰が勝ち上がってもおかしくない状況です。

左下の山は、3期連続ベスト4の斎藤優希三段、C級1組への昇級を果たした斎藤明日斗五段、昨秋にプロデビューした藤本渚四段、4月にプロデビューしたばかりの小山直希四段が残っています。実績としては斎藤(明)五段が一歩抜け出ていますが、いずれも楽しみな対局が続きます。

右上の山は、前期優勝で現在王位リーグを戦っている服部慎一郎五段、同じく王位リーグを戦っている冨田誠也四段、古田龍生三段、吉池隆真三段が残っています。実績としては服部五段がリードしていますが、勢いのある冨田四段も楽しみです。

右下の山は、第47-48期新人王戦を連覇し、順位戦でもB級1組に昇級した増田康宏七段、第52期優勝者の伊藤匠五段、井田明宏四段、上野裕寿三段が残っています。実績は増田(康)七段が突出していますが、若手実力者の伊藤(匠)五段にも期待しています。

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