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里見香奈女流四冠が女性初の棋王戦本戦に進出

5月27日に行われた第48期棋王戦コナミグループ杯の予選決勝で、里見香奈女流四冠が古森悠太五段を降して本戦(挑戦者決定トーナメント)進出を決めました。将棋界に八つあるタイトル戦で、女性が本戦に進出するのは初めてという快挙になります。女性の本戦進出と言えば、第92期ヒューリック杯棋聖戦で西山朋佳女流三冠(当時)が二次予選決勝まで進出して話題になりましたが、あと1勝届かず敗退していました。

今期の棋王戦予選で里見女流四冠は、前期順位戦でB級2組からB級1組への昇級を決めた澤田真吾七段、今期王位戦で白組優勝し5月31日に挑戦者決定戦を控えた池永天志五段らの実力者を降して決勝に駒を進めていました。古森五段も谷川十七世名人(5月23日付で襲位)らの強豪に勝って自身初の本戦進出を目指していましたが、惜しくも出雲のイナヅマの前に屈しました。

また里見女流四冠は、直近の公式戦で棋士を相手に10勝4敗という成績になり、棋士編入試験の受験資格を満たしました。対局後のインタビューでは、受験するかどうかは明言しなかったようですが、棋士を相手にこれだけの成績を上げること自体凄いことだと思います。

個人的には棋士編入試験にチャレンジして欲しいと思いますが、ご本人も言う通り相当な覚悟が必要になりそうです。
棋士になった場合に女流棋士の資格がどうなるのかわかりませんが、現在は女流タイトル戦も八つあり女流順位戦も新設されていますので、二足の草鞋を履くと相当な過密日程が想定されます。現に今週は23日の清麗戦挑戦者決定戦、25日の女流王位戦に続く3局の大一番を戦うことになりました。今週はそのすべてに勝つという充実ぶりでしたが、これがずっと続くとなると悩ましいかもしれません。
女流タイトルの全八冠制覇も視野に入る里見女流四冠が、女流棋士を返上して棋士に専念するのも惜しい気がするので、ご本人がどういう決断をするのか見守りたいと思います。


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