見出し画像

第14回朝日杯将棋オープン二次予選の展望

朝日杯は、全棋士参加でアマチュアや女性にも門戸を開いたトーナメント戦であり、第11回ではまだ中学生だった藤井聡太五段(当時)が、第10回でも八代弥五段(当時)が優勝した、新鋭がいきなり勝ってしまう可能性もある早指し棋戦である。

二次予選は、一次予選を勝ち抜いた16名とシード16名が8組に分かれてトーナメントを行い、勝者8名が本戦トーナメントに進出する。シード16名は羽生九段や久保九段など全員が八段以上だが、若手にとってはあと2回勝てば本戦に進出できる楽しみな棋戦である。

一次予選から勝ち残った16名の顔ぶれを見ると、ベテランから若手まで多彩だ。今回は新鋭の西田四段、山本四段、服部四段を紹介しておきたい。

西田拓也四段
2017年プロ入りの29歳。振り飛車党。2017年の第7期加古川青流戦で優勝している。
二次予選一回戦では斎藤八段と対戦し、勝者は二回戦で菅井八段と澤田六段の勝者と対戦する。

山本博志四段
2018年プロ入りの24歳。振り飛車党で特に三間飛車を多用。三段リーグ時代に藤井二冠と対戦し、三間飛車で勝利している。
二次予選一回戦では佐藤(天)九段と対戦し、勝者は二回戦で行方九段と阿部(光)六段の勝者と対戦する。

服部慎一郎四段
2020年プロ入りの21歳。居飛車党。三段時代の2019年に第9期加古川青流戦で準優勝している。今期デビュー早々各棋戦で好成績を上げており、今年度連勝ランキングで堂々の第1位、勝率ランキングでも第1位となっている。(日本将棋連盟ホームページ 2020年10月12日対局分まで、1勝0敗の桐山九段を除く)
二次予選一回戦では糸谷八段と対戦し、勝者は二回戦で稲葉八段と大石七段の勝者と対戦する。

今期の朝日杯で、藤井二冠のようなニュースターが誕生することを期待しつつ、二次予選の状況を見守りたいと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?