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小山怜央四段がフリークラスから昇級

小山怜央四段が7月15日に収録されたNHK杯の対局に勝ち、フリークラスからC級2組に昇級しました。2025年度の第84期から順位戦に参加することになります。

小山四段は棋士編入試験を突破し、2023年4月にプロ入りを果たしました。棋士編入試験の制度ができてから、奨励会を経験せずに棋士になる初めてのケースとして注目されました。岩手県初のプロ棋士であり、東日本大震災で被災した経験もある小山四段には、地元からの大きな期待が掛けられていることと思います。

フリークラスからの昇級には、以下の厳しい条件をクリアしなければなりません。

1.年間対局の成績で、「参加棋戦数+8」勝以上の成績を挙げ、なおかつ勝率6割以上。
2.良い所取りで、30局以上の勝率が6割5分以上。
3.年間対局数が「(参加棋戦+1)×3」局以上。
4.全棋士参加棋戦優勝、タイトル戦挑戦。

日本将棋連盟HPより引用

小山四段は直近30局の成績が20勝10敗(6割6分7厘)となり、上記2項の成績をクリアしました。10年以内に昇級できないと「引退」という厳しい規定ですが、見事1年3か月程で条件をクリアしたことになります。

小山四段は昨年度15勝9敗とまずまずの成績を残していますが、やはり順位戦に参加できないため、他の四段に比べても対局数が少なくなっています。31歳になったばかりと指し盛りの小山四段にとって、順位戦に参加して対局数が増えることが棋力向上に直結することは間違いありません。これを機に小山四段がより一層活躍されることを祈念したいと思います。

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