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女流王将戦第三局の棋譜を観て

10月30日に行われた女流王将戦三番勝負第三局の棋譜を観た感想です。ここまで両者1勝1敗となり、本局が決着局となります。

本局は、後手の室谷女流三段が先に2手目△3二飛と三間飛車に構えたのに対し、西山女流王将は▲7五歩としてから5手目▲7八飛とし、三局続けて相振り飛車となりました。その後お互いに飛車先の歩を交換して、三間飛車同士の相掛かりのような序盤となりました。中盤の小競り合いが続いた後、室谷女流三段は玉頭から金銀を前進させ、相手の飛車角を抑え込んだように見えました。しかし西山女流王将は角交換から馬を作って反撃に転じ、室谷陣を崩していきます。最後は、▲1一馬と香を取っての詰めろ飛車取りが炸裂し寄せ切りました。

この結果、本シリーズは西山女流王将の初防衛で幕を閉じました。奨励会三段の実力を示すとともに、里見女流四冠を挑戦者として迎えている女流王座戦五番勝負の防衛にも弾みとなる勝利だったと思います。

室谷女流三段は惜しくも初タイトル獲得は果せませんでしたが、タイトルホルダーと紙一重の実力を魅せてくれました。二強時代となっている女流棋界ですが、その一角を崩す候補者の一人として、今後の活躍に期待したいと思います。

本シリーズは、三局とも相振り飛車の激しい将棋となりました。観る将初心者の私にとっては、男性棋士の将棋とはまた違うワクワク感のある将棋でした。今後も女流棋界の動きや将棋の内容については、注目していきたいと思います。

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