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第31期倉敷藤花戦で新鋭が躍動

倉敷藤花戦は、全女流棋士でトーナメントを行い、優勝者と倉敷藤花が三番勝負を行います。前期は里見香奈倉敷藤花が、西山朋佳女流二冠(当時)を2勝0敗で降して防衛し8連覇(通算13期)を果たしています。今期のトーナメントはベスト4が出揃いましたが、若手新鋭の活躍が目立ちますので、状況を確認しておきたいと思います。

日本将棋連盟HPより引用

左上のブロックからは、今年2月にデビューしたばかりの今井絢女流初段(倉敷藤花戦ベスト4により昇段)が勝ち上がっています。1回戦から久保女流2級、香川女流四段、渡辺女流三段、千葉女流四段、岩根女流三段と、錚々たる中堅の強豪を撃破しており、今後の躍進が楽しみです。

左下のブロックからは、2018年プロ入りの20歳、加藤結李愛ゆりあ女流初段が勝ち上がっています。第27期にも挑戦者決定戦まで勝ち上がって旋風を巻き起こしましたが、今期は2回戦から石高女流二段、伊藤女流四段、野原女流初段、磯谷女流初段を破っています。4年前の雪辱を果たして自身初のタイトル挑戦に期待が掛かります。このブロックは伊藤女流四段に加えて加藤(桃)女流四段も入る激戦ブロックでしたが、両者とも3回戦で20歳前後の若手に敗れています。

右上のブロックからは、西山朋佳女流三冠が順当に勝ち上がっています。2回戦から和田(は)女流1級、船戸女流三段、水町女流初段、内山女流初段を破っています。このブロックでは、女流名人リーグで里見女流五冠に土を付けた19歳の内山女流初段が、実力者の中村(真)女流三段らを倒してベスト8まで勝ち進んだのが目を引きました。

右下のブロックからは、実力者の上田初美女流四段が勝ち上がっています。2回戦から室谷女流三段、和田(あ)女流二段、山根女流二段、木村女流1級を破っています。現役最年少の木村女流1級は惜しくもベスト8で敗退となりましたが、実力者の長沢女流四段や北村女流二段を降しており、今後の活躍が楽しみです。

タイトル戦の常連が挑戦権を獲得するのか、新鋭が壁を突き破ってタイトル挑戦の夢を実現するのか、今後の展開を楽しみにしたいと思います。

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