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第68回奨励会三段リーグ大詰め

2月21日、奨励会三段リーグ15-16回戦の一斉対局が行われました。3月6日に行われる最終17-18回戦を前に、現在までの状況を整理しておきたいと思います。

初の女性棋士誕生成るかということで注目されていた西山女流三冠は、12回戦から5連敗を喫して8勝8敗となり、残念ながら今期の昇段の可能性はなくなりました。1月27日に棋聖戦二次予選決勝で敗れてから、白玲戦の順位決定リーグでも敗れるなど、張りつめていた糸が切れるように調子を落としてしまったのが気になります。前期も終盤8連敗して大幅に順位を落としているので、調子の波を小さくすることが課題なのかもしれません。年齢制限の壁も近付いており、残り2局を連勝して次回の順位を少しでも上げておきたいところです。

昇段争いは、12勝4敗で高田三段と三田三段がリードしています。残り2局を連勝すれば自力で昇段を勝ち取ることができます。11勝5敗で追いかけているのは、横山三段、井田三段、齊藤(優)三段の3人です。3人とも4敗の2人より順位が高いので、残り2局を連勝すれば昇段の可能性が出てきます。齊藤(優)三段は、第51期新人王戦で決勝三番勝負に進出した実力者で、18回戦で高田三段との直接対局を残していますので注目されます。

女性として3人目の三段リーグに初参加となった中七海三段は、4勝12敗と三段リーグの厚い壁に苦しんでいます。残り2局を連敗すると降段点となり、2回連続で降段点を取ると二段に降段となってしまうため、何とかあと1勝して次回以降への弾みにしたいところです。


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