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第68回奨励会三段リーグ最終一斉対局

3月6日、奨励会三段リーグ17-18回戦の一斉対局が行われました。

16回戦終了時点の上位は、12勝4敗の高田三段、三田三段、11勝5敗の横山三段、井田三段、齊藤(優)三段でした。17回戦では、この中で三田三段、井田三段、齊藤(優)三段の3人が勝ち、三田三段が13勝4敗で1位、井田三段、齊藤(優)三段、高田三段が12勝5敗で並びましたが、順位の差で井田三段が2位、齊藤(優)三段が3位、高田三段が4位という状況になりました。齊藤(優)三段と高田三段は18回戦で対局が組まれており、勝って上位の敗戦を待つしかありません。

最終18回戦では、井田三段が勝って13勝5敗となり昇段を決めました。勝てば昇段だった三田三段は敗れて13勝5敗となり、順位の差で惜しくも次点となりました。齊藤(優)三段と高田三段の直接対決は高田三段が勝って13勝5敗となり、劇的な逆転での昇段を決めました。両者は4月1日付で四段昇段(=プロ棋士)となります。

井田三段はこれまで積極的に記録係を担当してきたそうで、昇段インタビューで一番印象に残る対局を聞かれ、藤井棋聖誕生の将棋と答えていました。
高田三段は2002年生まれの18歳で、3人目の藤井二冠世代ということでも注目されそうです。愛知県で行われた2016年度の王位戦を、岐阜在住の高田三段が藤井二冠と並んで観戦している姿が写真に残っています。

初の女性棋士を目指す西山女流三冠は、終盤の6連敗が痛く9勝9敗となり、次回三段リーグは16位で臨むことになりました。年齢制限の壁も近付いていますが、なんとか突破して欲しいと期待しています。西山女流三冠は次点を1回取っているので、現在ベスト8まで勝ち進んでいる竜王戦6組ランキング戦で優勝して昇段という可能性も残されています。

もう一人の女性棋士を目指す中七海三段は、最終2局を連勝して6勝12敗となり降段点を免れました。今回は三段リーグの壁に苦しみましたが、終盤6局を4勝2敗と勝ち越したことを自信にして、次回また新たな気持ちで頑張って欲しいと思います。


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