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第81期順位戦C級2組の展望

今期の順位戦のC級2組は、56人が参加して10局ずつ戦い、上位3人が昇級し下位12人に降級点(*)が付きます。前期は9勝1敗の3人が昇級を果たし、2勝8敗以下の8人と3勝7敗で順位の低い3人に降級点が付きました。今期も混戦が予想されますが、昇級に向けては9勝を目指して戦いたいところです。

今期の注目棋士をリストアップしておきたいと思います。

服部慎一郎四段
2020年プロ入りの22歳。
昨年度の加古川青流戦優勝者で、今期叡王戦では挑戦者決定戦まで進出した若手実力者です。前期は最終局まで自力昇級の可能性がありましたが、敗れて惜しくも次点となりました。今期こそは昇級を期待しています。

黒沢怜生六段
2014年プロ入りの30歳。
棋王戦で挑戦者決定二番勝負に進出した経験のある中堅です。前期は8勝2敗の好成績を収めており、順位の良い今期は昇級を目指します。

本田奎五段
2018年プロ入りの24歳。
棋王戦で史上初めて、初参加の棋戦でタイトル挑戦を果たした期待の若手です。前期は8勝2敗の好成績を収めており、そろそろ順位戦の階段を一歩昇りたいところです。

梶浦宏孝七段
2015年プロ入りの26歳。
竜王戦で史上4人目のランキング戦3期連続優勝を果たし、2期連続ベスト4に進出している若手実力者です。昨年11月に結婚して以降公式戦の成績も良く、今期は昇級を果たして花を添えたいところです。

佐々木大地七段
2016年プロ入りの26歳。
通算勝率7割を維持し、各棋戦で上位に食い込む若手強豪の一人です。前期は7勝3敗に終わりましたが、今年に入って2回の昇段で七段となり、順位戦も段位に相応しいクラスに昇級したいところです。

池永天志五段
2018年プロ入りの29歳。
加古川青流戦と新人王戦の優勝経験があり、今期王位戦では白組優勝を果たした実力者です。順位戦でも飛躍が期待されます。

八代弥七段
2012年プロ入りの28歳。
竜王戦では堂々の1組に在籍し朝日杯で優勝の経験もありながら、順位戦で昇級できないのは七不思議の一つとも言われています。本来の実力さえ発揮できれば、昇級の最有力候補です。

古賀悠聖四段
2020年プロ入りの21歳。
昨年度は新人王戦の決勝三番勝負に進出しています。フリークラスでのプロ入りでしたが、規定を満たして今期から順位戦に参戦します。

(*)降級点  出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
B級2組以下のクラスでは、成績が悪くても1期で降級することはなく、成績下位の一定人数に「降級点」がつけられる。降級点はB級2組とC級1組では2つ累積、C級2組では3つ累積すると降級する。

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