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つまらない◯◯◯◯

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最初にセックスしたあと、シャワーを浴びてからベッドに並んで横になっているとき、聡美が「私たちが付き合ってるって知ったら」というように話していて、ぎょっとした。もうこれで付き合って…
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2024年6月の記事一覧

【小説】つまらない◯◯◯◯ 20

 ビールを飲んでグラスを置くと、聡美が缶から注ぎ足してくれて、すぐにもう一口飲んだ。 「…

正田幸大
4か月前
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【小説】つまらない◯◯◯◯ 19

 けれど、聡美は俺と一緒に何がしたいというのだろう。してあげると言っているけれど、何をし…

正田幸大
4か月前
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【小説】つまらない◯◯◯◯ 18

 聡美がまた俺の隣に座ってくる。ちらっと俺を見て、もう少し近くに座り直してくる。  風呂…

正田幸大
4か月前
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【小説】つまらない◯◯◯◯ 17

 シャワーの止まる音がした。それから少しして、タオルを広げる音がかすかに聞こえた。  タ…

正田幸大
4か月前
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【小説】つまらない◯◯◯◯ 16

 会社の人を飲みに誘ったのは初めてだった。今の会社だけでなく、今までいた会社を含めても初…

正田幸大
4か月前
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【小説】つまらない◯◯◯◯ 15

 今までずっと、俺はめったに女の人に近付かなかった。せいぜい二、三年に一回くらいだったよ…

正田幸大
4か月前
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【小説】つまらない◯◯◯◯ 14

 多くの人と比べれば、聡美は全体的にものごとを好意的に受け取ろうとしているほうだとは思う。何でもバカにしたがるほうではない。けれど、自分の感じ方に合わないものに対しては、どんなふうに自分と合わないかということを感じている度合いが強いのかなと思う。自分の感じ方がそのもののよさを感じられるようなものの感じ方を含んでいないのだと思って、それをいいものに感じられるような感じ方になれるように、できるかぎり受け身にそれを感じてみようとしてみるわけではないのだろうなと思う。  もちろん、そ

【小説】つまらない◯◯◯◯ 13

 最初にセックスしたあと、シャワーを浴びてからベッドに並んで横になっているとき、聡美が「…

正田幸大
4か月前
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【小説】つまらない◯◯◯◯ 12

 けれど、たとえば十九歳で俺と聡美と付き合っていたとしても、俺はちゃんとできたんだろうか…

正田幸大
4か月前
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【小説】つまらない◯◯◯◯ 11

 シャワーの水が温かくなって、聡美が身体を流し始めていた。ダイエット中だと言っているだけ…

正田幸大
4か月前
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【小説】つまらない◯◯◯◯ 10

 振り返ってみても、ペニスの大きさなんてたいして気にしたこともなかったように思う。そもそ…

正田幸大
4か月前

【小説】つまらない◯◯◯◯ 9

 休憩するというのは、聡美が初めてだった。最初に聡美としたときにそう言われて、少し驚いた…

正田幸大
4か月前
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【小説】つまらない◯◯◯◯ 8

 セックスをし始めた最初から、俺にはうまくやりたいとか、何か高度なことをやりたいというよ…

正田幸大
4か月前
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【小説】つまらない◯◯◯◯ 7

 自分ひとりで何かを思っていても、今まで考えてきたのと同じようなことを頭の中に繰り返しているばかりで、たいして何も感じていない場合がほとんどなのだ。たまに誰かと騒いだり、多少楽しめる気晴らしをしていても、気持ちといえるようなものはほとんど動いていなくて、楽しかったからいいやと、楽しく時間を過ごしたことに自己満足しているだけだったりする。他人の気持ちに触れて、自分の気持ちがしっかりと動かされる時間というのは、自分の感情と自分の生活がそれほど結びついていない俺にとっては、自分が何