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MicroCPUの話:i8008

Intel 初のマイクロコンピュータ。
1972年発表。
販売こそ4004が先行したが、開発はこちらが先。8008のアイデアを縮小して電卓専用に的を絞ることでコストダウンしたのが 4004 とも言える。

8008 はあまりに野心的なプロジェクトであったため開発に難航した上、当時のパッケージ技術の稚拙さから数多の制限を受け、結局はCPUの核部分だけの集積となってしまった。
そのためコンピュータシステムとして完成させるには膨大な周辺回路を必要としたし、当時の集積密度の低さからまだまだ機能制限が多く使いづらい面も多々あった。

それでも全てを論理IC(TTL や DTL)で組むことから比べると大幅な省スペース、省エネルギー、省回路技術となったこともたしかで、様々な分野に応用されて行ったのも事実だ。

元々インテルはメモリーICを作るために設立されたベンチャー企業だった。しかし大容量のメモリーなど、まだ需要もよくわからない時代だ。大型コンピュータなどへの利用も期待されていたのだろうが、そもそも大型コンピュータなどそれほど多く製造されていたわけではなかった。
そこで、インテルは需要喚起のためにマイクロプロセッサの開発を始めたのだろう。
しかしインテルの戦略が功を奏し予想外の普及を見せ、けっきょくメモリーに代わってインテルの屋台骨となって行ったのは興味深い。

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