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【ひとりドラフト】戦力編成・指名方針の考察【千葉ロッテ編】

どうもどうも。いよいよ9月が終わろうとしています。今年は生活環境の変化が大きく、現実世界での時間の流れる速さと自分の中身や趣味の世界での時間の流れる速さの差がまったく違いました。令和元年度が始まってもう半年なんて信じられません。何が言いたいかというと、プロ志望届の提出期限に連載終了が間に合わず、本チャンのひとりドラフトがいつになるのかという… そんなこんなで折り返し地点、ロッテ編のスタートです!

現有戦力の分析

先発投手
昨年ローテーションの中心だった投手が軒並み不調でした。エースの涌井秀章は登録と抹消を繰り返し、移籍後初めて規定に到達できず。昨年13勝のボルシンガーは打ち込まれて4勝止まり。開幕投手の石川歩はチーム事情で中継ぎも経験しました。このあたりがしっかりしてくれていたら、中継ぎの負担を減らすことが出来たのですが。二木康太がチーム最多のイニングを投げましたが、かつて規定に乗ったことのある投手なのでもっと高いレベルを期待したいものです。与四球率非常に低く、三振が取れてWHIPもまずまず、なのに防御率4.41。まあFIPは3.59やし多少はね? 主力が不調ということは若手にチャンスが回ってくるということ。今年は種市篤暉岩下大輝がそのチャンスをモノにしたと言えます。種市はリリーフもこなしながら116.2回を投げ、チーム最多タイの8勝、奪三振率は10.41を記録しました。岩下は怪我離脱があったものの96.1回を投げました。中継ぎ向きかと思っていましたが、意外と先発でもいけるんですね。2人ともよく頑張りました。その他、ルーキーの小島和哉、3年目の土肥星也、怪我から復帰の佐々木千隼らが経験を積み、先発再々々転向ぐらいの西野勇士も好投を見せました。楽しみな若手が多い一方、計算できる投手が少ないように感じます。
2軍では土肥・小島・中村稔弥がいずれも防御率2.50以下で上々の成績。左腕がいないと言われて久しいロッテですが、若い先発左腕が育ってきています。関谷亮太も多く投げましたがこんなところにいてはいけない立場です。原嵩が怪我から復活への道を歩み、古谷拓郎も経験を積みました。非常に若く楽しみなファームだと言えそうです。

中継ぎ投手
以前の記事でも述べたように、ロッテの中継ぎは顔ぶれがここ5年ほとんど変化なしでした。益田直也は抑えとして27セーブ・WHIP0.99を記録。松永昂大は終盤怪我で離脱したものの46試合で25ホールドと変わらぬ活躍を見せました。しかし、イツメンだった内竜也大谷智久が今季はほぼ1軍登板が無く、否が応でも世代交代が必要になりました。そんな中、吉井投手コーチによる運用のもと、これまでくすぶっていた選手が輝きを見せました。3年間で34登板だった東條大樹が58試合、2年間で34登板だった酒居知史が54試合に投げ一時は勝ちパターンを任されました。さらには田中靖洋チェン唐川侑己も40試合以上に登板しました(なおみんな防御率)。西野勇士も復活の気配。ルーキーの東妻勇輔も20試合投げ、来季に期待が持てます。この程度の戦力で最後までCS争いを出来たのは、吉井コーチの運用によって中継ぎをなんとか回せたのが大きいでしょう。
2軍では成田翔が49試合で防御率2.58と好成績。今季1軍登板が無かったのが不思議です。阿部和成は丈夫さと終盤のプチ活躍で毎年延命する不思議な投手。今年もまた、切ってしまうほどではない成績を残しました。山本大貴はシーズン通算では微妙ですが終盤良くなったようです。大谷智久・南昌輝も調整十分。ただ中継ぎは全体的にはあまり若くない印象でした。

捕手
田村龍弘が攻守にわたって柱になっていますが、攻守どちらももう一息欲しいところ。特に打撃は入団時の期待値を考えると物足りません。しかし、より深刻なのは田村が怪我で離脱した時の代えの利かなさです。ずっと1軍にいる人だった江村直也は、あまりの打てなさで化けの皮が剝がれ2軍生活が長くなり、吉田裕太は打撃だけはマシそうですが守備評価が高くありません。柿沼友哉も打撃が。大ベテラン細川亨に頼るわけにもいかず。田村以外は絶望感しかありません。
2軍では宗接唯人がレギュラー格でしたが、さほど良い成績では。そもそも頭数がいないことに加え、正捕手の田村と宗接が最年少という年齢バランスにも問題があります。

内野手
ファーストは井上晴哉で開幕しましたが、例年のごとく序盤は不調で2軍落ちがあり、その間に鈴木大地もファーストで使われるようになりました。井上は一塁とDHを行き来しながら2年連続で20本塁打を放ち、これがチームの日本人では初芝清以来とかだったようです。鈴木はここ最近毎年のようにポジションを追われていて、今年もサードにレアードを補強されて控えでの開幕でしたが、結局140試合に出場しチームトップクラスの打撃成績を残しました。どんな扱いを受けても腐らずチームに貢献するプロ選手の鑑です。そのレアードの補強は非常に効果的でした。長年の課題だった長打力の確保をサードというポジションで出来ました。
安田尚憲が2軍の4番に定着し19本塁打をマークしました。打率は普通ですがOPSは高く、BB/Kも良い数字です。同学年の村上宗隆が先に1軍で結果を出しましたが、安田はもう1年修行し、来年満を持してのデビューが期待されます。香月一也も上げてほしい成績を毎年残していますが、使いどころがありません。

セカンドの中村奨吾は目付近の怪我の影響があって攻守に精彩を欠きました。休息を与えようにも彼の不調な攻守さえ超えられない選手ばかりで、下げるに下げられないままに全試合に出場してしまいました。ショートの藤岡裕大も怪我が多く、また彼の能力からすれば攻守に物足りないが過ぎます。かと言って、藤岡に代わってスタメン出場していた三木亮平沢大河も使おうと思える成績ではありませんでした。湯葉のような選手層しかありません。
2軍ではセカンド松田進・ショート茶谷健太がほぼ固定されていました。ともに悪い成績ではありませんが、1軍に上げたいほどの成績でもありません。大型でスラッガー系かと思われた2人を二遊間で使えるように育成したという点は良かったかもしれませんが。あとは高濱卓也もいますがこれまた微妙な成績で。プロスペクトと言える年齢と期待度の選手が少ない状態です。

外野手
荻野貴司は神。異論は認めない。最高の選手。至高の存在です。あの荻野がほぼ怪我無く1年間出場できたというだけでも素晴らし過ぎるのに、初の2桁本塁打・10年連続2桁盗塁・自己最多の28盗塁・チーム最高のOPSとまさに神の活躍。全国民は荻野を崇拝すべきです。角中勝也はかつての輝きを思えばいまひとつ。清田育宏は丸佳浩ほどではなかったもののまあまあの成績。途中入団のマーティンは打率こそ低いものの、一発長打と超がつく強肩で活躍。来年も頑張りマーティンしてください。岡大海は6本塁打のパンチ力と9割以上の盗塁成功率で控えとしては良い成績。加藤翔平は…
2軍にはトッププロスペクトたる藤原恭大がいます。開幕スタメンの座を掴みましたが、当然定着には至らず。2軍でもいろいろ課題が見つかったことでしょう。膝が良くないなんて話も聞きますが、高齢化が進む外野においては希望の光です。同じく高卒ルーキーの山口航輝もスラッガーとして楽しみな選手です。「ワギータ」こと和田康士朗も去年に比べて随分数字が良くなり、今後に期待が持てます。中堅どころの菅野剛士三家和真は2軍の成績は良いので、後は気負わず1軍で結果を残すだけです。

補強ポイントの整理

ひとりドラフト年齢ロッテ

中継ぎの運用が上手くても、先発がしっかりしないことには負担は大きくなってしまいます。涌井やボルシンガーに期待しすぎるわけにもいきませんが、若手の伸びに期待するのも怖く、計算できる投手がいません。かく言う中継ぎも、上手く運用できましたがそもそも質が全く足りていません。しかも益田がFAで流出する可能性があります。先発・中継ぎともに量より質の補強をしましょう。また、高校生の素材型右投手を育成する良い流れができているので、それに乗った指名がありえます。左腕は枚数が若干足りておらず、「左らしい左」が欲しいかなと思います。ただ、大量の戦力外選手を出せるような状態ではないので、指名する選手を絞らなければなりません。
田村が離脱していた頃に「捕手は2,3人取る」という報道がありました。2軍で使って育てる高校生1人、1軍に即控えで置ける江村・吉田以上のレベルを1人、独立リーガーまで含めて育成で1人と想定します。
内野は二遊間の選手を1,2軍ともに供給したい。藤岡離脱時の平沢・三木は厳しかったですし、松田・茶谷が来年使えるのかと言われるとそれも微妙。基本は中村奨吾と藤岡でいきつつ、2人を休ませられる選手が欲しいです。また、二遊には若い選手も少ないかなと思います。一三塁系は1軍は固く2軍には安田もいるので別に急ぎません。
外野では荻野神が来年も健康体とは限りませんし、そうでなくとも主力の年齢層が高いのが心配です。怪我離脱でもあって加藤や岡がスタメンに来た日には終戦を覚悟してしまいます。いざという時にセンターを守れる選手を。2軍では藤原・山口・和田らを育成中なのでここも急ぎません。

補強ポイントのまとめ
・先発も中継ぎも量より質。高校生も左右で欲しい。ただ人数は注意。
・捕手は最低でも2人。他ポジションを諦めてバッテリーを強化するか?
・センターラインの即戦力。

指名方針の考察

ひとりドラフト5年指名ロッテ

即戦力の先発なら森下暢仁(明治大)…とほとんどの球団で言ってきましたが、ロッテの現有の先発候補のことなどを考えれば、入札は森下より奥川恭伸(星稜)かもしれません。高卒右投手なら佐々木朗希(大船渡)もいますが、”過保護”に育てられた彼が1軍ですぐに使えるかと言われると厳しいでしょう(そごい球を投げるので通用はするかもしれませんが、それが続くのかという話です)。それに比べれば奥川は完成度の高さがずば抜けていますし、ロッテの投手事情を考えてもより早く戦力になってくれそうな奥川のほうがいいと思います。クジに外れた時は質の良い投手を求めましょう。先発なら宮川哲(東芝)、河野竜生(JFE西日本)、吉田大喜(日体大)など。リリーフ候補なら津森宥紀(東北福祉大)、北山比呂(日体大)らが1位でもおかしくありません。北山・吉田は同校OBの東妻がいるため、同じポジションだから指名できないのか、投手ならば枠はたくさんあるので気にせず指名していいのか。
上位では捕手も欲しいです。即戦力と言えるのはごく一部のイツメン。打の佐藤都志也(東洋大)、守の海野隆司(東海大)、知の郡司裕也(慶応大)です。田村の守備評価がいまいち高くないことを考えると海野か、知性が高くないなら千葉出身でもある郡司、打がよくないと使ってもらないという意見もあるので佐藤も捨てがたい… 私には決められないので、立ち合い(入札)は当たって(クジを引いて)、あとは流れ(他球団の状況次第)でお願いします…

その他の先発候補で言うと、今までに名前が挙がっていますが岡野祐一郎(東芝)、坂本裕哉(立命館大)あたり。リリーフであれば、視察情報のある伊勢大夢(明治大)、仲良しJR東日本の高卒3年目コンビ・太田龍西田光汰、筆者イチオシの宮田康喜(日本製鉄広畑)あたりはどうでしょう。パワーのあるリリーフが少ないのでその系統を指名しましょう。素材型でもよければ千葉出身の小又圭甫(NTT東日本)という選択肢もあります。左腕は候補が少ないですが、浜屋将太(MHPS)はリリーフですぐ使えそうです。
捕手は今年は豊作とは言え、即戦力と良い素材型をともに取るような両立は難しいでしょう。ただ、内外野を捨ててバッテリー強化にだけ集中すればあるいは。高校生ならば東妻勇輔の実弟・東妻純平(智弁和歌山)か藤田健斗(中京学院大中京)のような、打撃力が高い選手がいいのでは。守備型の捕手なら他のカテゴリーでも指名できますが、真に打てる捕手とはなかなかいないものです。上位で即戦力の捕手を指名できなかった場合でも、中下位で誰かは確保しておきたいです。保坂淳介(NTT東日本)、小畑尋規(トヨタ自動車)、柘植世那(ホンダ鈴鹿)あたりなら守備もそれなりでは。独立リーガーであれば喜多亮太(石川MS)がおそらく最高評価で、三好一生(香川OG)、秋庭蓮(栃木GB)、坂本竜三郎(福井ME)らが「捕手として見られる」と評されているようです。
二遊間の即戦力なら木更津総合出身の檜村篤史(早稲田大)。打撃には改善の余地ありですが守備力は確かです。脚が評価されている小深田大翔(大阪ガス)も今年は少し不振ですが良い選手です。関西担当の下敷領スカウトの出身チームである日本生命の伊藤ヴィットルも守備の評価はなかなか。1軍に蓋をできれば2軍では腰を据えて育成できるので、森敬斗(桐蔭学園)や遠藤成(東海大相模)のような身体能力の高い選手をじっくり育てることもできます。まあ平沢がモノになってくれるのが一番でしょうが。
外野はやっぱり舩曳海(法政大)でしょう。説明は省きます。高部瑛斗(国士舘大)も走攻守に高レベルな選手。特に打撃は東都2部ながら通算100安打を大きく超える実力があります。金子莉久(白鷗大)の脚と守備も評価が高く、ロッテのスカウトが注目していると噂です。


いかがでしょうか。またしても欲しい選手がいっぱいになってしまいました。ロッテも何だかんだ補いたいポイントが多いです。妄想するのは楽しいですが、こんな上手くはいかないでしょう。そんな中でどう最善の指名をしていくかが楽しいのですが。また、紹介する選手があまり被らないように少しずつ変化をつけているつもりですが、読者の皆さんの参考になれば幸いです。

それでは次回の投稿でお会いしましょう!

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