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泣いた赤鬼


昔話の泣いた赤鬼をリーディング原稿にしたものです。語りと赤鬼、青鬼、オリジナル要素の黒鬼、そして村の人で物語は進んでいきます。物語の世界に想いを馳せて。まさかあんなことになってしまうとは…最後までおつきあいくださいな。

どこの 山か、わかりません。
その山の 崖の ところに
おうちが 一けん たっていました。
だれが そこに 居ましたか?
赤鬼が 住んで いました。
まだ若い、元気な鬼が1人でそこに住んでいました。
元気な鬼でもその鬼は、あばれものではありません。
いえ、あべこべに、気持ちの優しい、
親切者でありました。  
赤鬼は、毎日 1人で、思っていました。

赤鬼 「私は 鬼に 産まれたが、人間達とも仲良く暮らしていきたいな。ふもとの村の 人達と 友達 仲間になりたいな。」

ある日 また、そう考えて、
我慢が出来なくなりました。
そこで 急いで 板を削って 
その板に 字を 書きました。

こころの やさしい おにの うちです。
どなたでもおいでください。
おいしいおかしもございます。
おちゃもわかしてございます。 
あかおに

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