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演技とはなにか

舞台、映像、音声…それぞれ『演技』と一括りにしてしまうと学びとしてはやる事が多く何ものにもならなくなってしまうので、ここでは音声表現としての『演技』を取り上げることとする。

いずれ100年の節目を迎える声優業界を目指さんとする後輩諸氏への一助となれば幸いで或る。

演技といっても、日常で役割を演じたり感情を隠すといったものから、インプロ、エチュードなど即興劇などその用途は幅広い。

ここではオープンクラスでも定義付けをしている以下の要件を演技と位置付けたい。

すなわち『演じるべき内容があり、それを演じるために必要なアクションを引き出す伝達可能な技術』である。

声優の仕事をする際には、動画であれ吹替であれ大抵の場合は台本がある。演じるべき内容とは科白や行動を示すト書きを指し、必要なアクションを引き出す伝達可能な技術とは言語化でき、信頼でき、明確化されているアクションを指す。

本来であれば、MORSの法則に則り計測や観察ができればよいのだが思考の中、胸の内の状態は数値化も言語化も困難であるし何よりも言語化が困難な事こそが演技の核心でもある。その核心部分についてはこれを読む各々のうちに気付きが起こることを願うばかりである。

兎角、演技はやる事が多い。総ての技術を得てからプロを志したくもなるだろうが、加齢とともに肉体的な変化もある。

今学んでいることは1年後、3年後、5年後通用するとは限らない。常に学び、常に自身をアップデートしていかなければならないことを努努忘れないように。

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