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自転車屋開業マガジン(短い記事)

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自転車屋の開業に役立つ記事を投稿しています。主に短い記事が中心です。
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#自転車店

技術を安売りすべきでない

 最近、スキルの売り買いのできるプラットフォームが増えてきました。そのうつのあるサイトで「自転車修理のアドバイス 500円」という出品を目にしました。  安すぎる…。  自転車修理のアドバイス、しかも、テキストでそれを行うということでした。そのレベルのスキルがあれば、ほかにもっと高く自分を売れる方法があるのでは…。  自転車の修理は、例えば異音一つとっても簡単に特定できるものではありません。修理後に不具合が連鎖して修理前にはなかった不具合が出ることもあります。簡単に伝え

【自転車屋】ネット販売ってどうなんだろう

 結論から言うと私個人の考えとしては「やめた方がいい」です。  その理由を以下に書いていきます。 納車後のトラブル対応にコストがかかる これは下記の記事の通りです↓  実店舗であれば、初期不良があってもお客さんが持ち込んできてくれたり、その後のメンテナンスで対応できますが、ネット販売だと対応できないため、余計なコストがかかります。 配送料分余分なコストが掛かる ネット販売だと当たり前ですが、配送料が掛かります。自転車は非常に大きく重い荷物であるため、配送料が非常に高く

【メカガード】ハブステップについて【二人乗りダメゼッタイ】

 まず最初に。二人乗りは禁止です。また、ハブステップ(メカガード)自体の販売を止めるよう自転車店へ指導している自治体もあります。  昔は自転車店でも売っていたようですが、もうどこにも置いてないと思います。置いている店があればモグリだと思ってください。  かなり昔のことではっきり覚えていないのですが、メカガードを取り付けた自転車店へ賠償金の支払い命令という出来事もありました。並走して走っていた子どもの自転車の後輪のメカガードが、もう一人の自転車の前輪に巻き込まれて車輪が破損

「空気入れ無料」の集客効果

 結論から言うと、「あるようでない、ないようである」というあいまいな言い方になってしまいます。  というのも、単純な集客効果:とにかく来店客(お金を使うかは別)を増やすことには非常に有用ではあります。ですが、顧客(お金を使ってくれる)を増やす効果に関しては費用対効果で考えるとコスパが悪いのでは、と経験的に思っています。  実体験から振り返ると、無料サービスを無断で使う方は残念ながら常連にはなりませんでしたし、サービスをやめた途端来店しなくなりました。感謝もされませんし、

100年続いても…。

 創業100年以上の自転車屋さんに遭遇というツイートを見ました。が、写真を見てあまりの惨状に愕然。  売り物なのか、ごみなのか。自転車なのか、廃棄物なのか。店名すらわからない。まさに惨劇。お店とは街の一部であるべきだと私は考えていますが、明らかに異物でしょう、これは。  さらに、100年も続いているのに、出稼ぎ外国人に中古自転車を売ってしのいでいる、と。  年金暮らしの高齢店主が荒れた店にやる気なく新聞読みながらポツン、てな光景を見ることはありますが、そういう店でもなん

自転車のネット販売をなるべくしたくない理由

 私の店ではなく、同業者の方のお店のお話なのですが、電動自転車のトルクセンサーユニット交換の修理を受け付けたそうです。  簡単に言うと、すごく手間と時間がかかる修理依頼なのですが、どうやらネット販売で購入した自転車だと。しかも、交換部品も販売店から送られてきたとのことでした。  ネット販売店だと当然修理に伺うわけにもいかないですし、また恐らく修理する技術もないでしょう。ということで、その同業者さんのお店に持ち込まれたのが経緯です。  非常に手間のかかる修理作業になるので、工賃

自転車の値上げが続く、次の一手

自転車の値上げが止まりません。自転車だけではなく、補修部品の値上げも続いています。1年に通常は1回程度なんですが、2回3回と上がっており、さらに今後も値上げが続く傾向です。 そして、値上げがあっても値下げは恐らく今後一切ないと思われます。 ということで、自転車の販売台数はそのうち頭打ちになるでしょう。そして、それにかわって自転車の修理の件数は右肩上がりになっていくと予想されます。 ですので、今後は修理に力を入れていきたいと私自身は思っていますが、その次の一手も考えていきた