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自転車屋開業マガジン(短い記事)

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自転車屋の開業に役立つ記事を投稿しています。主に短い記事が中心です。
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記事一覧

【調べてみた】自転車屋事業、いくらで売れるんだろう?

 前回、事業の撤退費用についての記事を書きました。今回は事業を売りたい場合を考えてみたいと思います。  ということで、とりあえず、検索。 まずは実例 誰が買うんだよという条件ではありますが、赤字の自転車屋が500万円で売っていました。誰が買うんだ…。  上記の案件は、東北ではありますが、たった250万円で年商3000~5000万円の事業を譲渡してもらえるみたいです。  あまりにも破格な条件で、負債も引き継がないといけないとかそんな悪条件がないと逆に不安になる案件です。

「安売り」は記憶にこびりつく

 どうも自転車屋の人間です。  先日やってきたお客さんなんですが、「タイヤ2000円で交換して」と言われました。  「いやいやそんな安くないですよ」っていう話をしたんですけど、「いや前に2000円で変えてもらったよ!」って言われました。  今の価格を言うと、「高い!よその店へ行く」とのこと。  記憶の奥底を探ったところ、どうやら8年近く前の開店記念セールの一ヶ月だけの特別セール価格でタイヤを交換した時のことを言っておられたようです。  確かに2000円でやってたよな気がし

【自転車屋】利益率が高い=旨い商売ではない【パンク修理でボロ儲け?】

 自転車屋をやっていると、「自転車屋ってパンク修理で儲けているんだろ」「パンク修理はほぼ利益だからおいしい仕事」みたいなことを言われます。 自転車屋さんはパンク修理でボロ儲け? 実際、パンク修理の利益率は非常に高いです。  パンク修理パッチは一枚10円以下、ゴムのりも一回の修理で使う分は10円以下です。  そうすると、パンク修理の相場が800円くらいなので、原価20円・利益780円、利益率約97%となります。  すごい利益率だ!!!自転車屋はボロ儲けやん!!!  た

【自転車屋】売上と利益、どちらを優先すべきか?【アンケート】

 とても参考になりそうなツイートがあったので、記事にしました。  売上高と利益高なので、売上100万円利益高20万円と売上100万円利益高30万円なら当然利益高30万円だろ、となるので比較は難しいのですが、私としては、売上高を推します。  なぜかというと、売上高が高いほうが当然忙しく、忙しいほど効率的な仕事をするように自然と工夫するからです。  また、忙しいお店のほうがお客さんを引きつけます。  同じようなお店でも忙しそうにしている方が、「忙しい=お客さんが多い=サー

注意:中古部品を欲しがるお客さん

 自転車屋をやっていると「中古の部品がほしい(サドルなど)」「中古部品を使って修理してくれ(中古のタイヤで直してほしい、など)」と言われることがあります。  しかし、これはなるべくというか、できれば絶対応じないほうがいいです。  「損して得取れ」ということわざがありますが、私の経験から言うと、損をするだけです。得は取れません。  なぜかというと、中古部品を求めるお客さんは「ケチでお金がなく、自分本位」な人間である確率が非常に高いからです。  客層としては最悪で、労力に

自転車屋になった理由

 自転車屋になって、もう15年ほど。そういえば、なぜ自転車屋になろうと思ったのかをたまに忘れそうになります。すごく昔のことなので。  はじめて自分で自転車を買ったのは22歳の時。それまでは実家の親が乗っていた自転車や、姉のおさがりの自転車に乗っていました。  大学卒業後、勤めた会社の近くにBMXショップがありました。ふらっと立ち寄った時のこと、店頭にあったピストバイクに一目ぼれして、ボーナスで買いました。即決。5万円くらいだったような気がします。  はじめて買った自転車

コンサルは誰でもできる(価値があるかは別)

 SNS見ていると、やたらと他人にアドバイスしたり、プロでもないのにコンサル名乗って小銭を稼ごうとしている人をたくさん見かけます。  ある程度その分野の経験や知識があると(なくても妄想みたいなレベルなら)、「こうしたら成功する」「こういう方法はどうだろう」みたいなアイデアが湧いてくるんですけど、それが実現可能なのかと価値があるかは別問題になってきます。言いっぱなしなら誰でもできますし。  例えば、自転車屋だと「高いロードバイク置かないの?」とか「お客さん集めて走行会イベン

【自転車屋】いつまで続く?深刻な値上がりについて考える【これからどうする】

 値上げ値上げでもう値札を書き換える気力すらありません…いつまで値上げが続くのでしょうか?   3、4年前は10000円程度で仕入れられた自転車が今や15000円以上になっています。しかも、これからも上がっていく可能性が高いです。  「裾もの」と呼ばれ、数年前までだいたい13000円前後で販売されていた自転車が今や20000円超え。シティーサイクルの最高峰ブリヂストンサイクルのアルベルトはもはや約10万円です。やばい時代になりました…。  もちろん、所得が上がっていればなん

優秀だから成功するわけではないし、失敗したら無能ってわけでもない。

タイトルオチではありますが、いい記事があったので感想というか、思うところを書きました。 「独立開業とその失敗から見えた、輪界の難しさ」という記事です。とてもいい記事なのでぜひご一読を。  自転車店を開業したけれど、うまくいかず閉店に至った経緯をご本人へインタビューされています。  元店長さんは私よりも確実に技術も上で、人柄もあり、志をもって起業しました。私よりも確実に優秀な方です。そして、損切りのタイミングもかなり早かったと思います。それもなかなかできることではありません

失敗できる状況をつくってから開業する

 戦上手はまず、敵が勝つことができない状況を作り、そして、敵に勝つことができる状況を待つ。勝つことができない(負けない)状況を作るのは自分の側にあるけれど、勝てるかどうかは敵次第である。  開業は敵を倒すために行うことではないので、後半は無視するとして、戦上手はまず、負けない状況を作ることが大事だと孫氏は言っています。  私は自転車屋を開業するにあたって、この「負けないこと」をいちばん重視しました。接客技術や人脈、営業力は明らかに人並みかそれ以下のものしか持っていなかった

自転車屋、倍働いたら倍儲かる訳ではない職種説

いろいろ例外はありますが、自転車屋はビックマネーを稼げる職業ではありません。多店舗展開やチェーン店化など資本家側にまわれば可能ですが、一個人事業主を貫く場合、大金は稼げません。  理由としては、収益の要である修理に時間がかかってしまうからです。たとえばパンク修理1000円としても、一件当たり15分(接客、修理作業、お会計)、一時間当たり4000円の利益です。また、工賃仕事はレバレート6000円くらいです。   じゃあ、高額なスポーツ車を売ればいいじゃんと思われるかもしれません

商圏内に何台自転車があれば自転車屋は成り立つのか?

 まず自転車屋の商圏がどれくらいなんだ?というところから議論がありそうですが、ここでは半径2キロ圏内と設定します。  で、次は上の記事を参考にします。回答者さんの書き込みを引用します↓  個人経営で年商3000万円はないだろう…ということで数字を少し変えていきたいと思います。  私のお店の客単価がちょうど3000円でしたので、客単価はそのまま3000円。一人のお客さんが一年に一回来店すると仮定します。  次に粗利益率。自転車販売中心か、修理中心かで変わってきますが、ここ

人は意外と店を見ていない:店が風景になっていませんか?

私が自転車屋を開業したのは5年以上前なんですが、いまだに「最近できたお店?」とか「お店の前をよく通るのに知らなかった」などと言われることがあります。それも引っ越してきたばかりではなく、地元にずっと住んでい る人にすら言われることがあります。  見知った場所がある日更地になったら、前になにがあったっけ?ということよくあると思います。そんな感じでしょうか。  人は思った以上に記憶力がないし、見ているはずなのに意識していないと記憶にとどめておけないということがよくあります。  

#自転車屋的に滅びてほしいもの

ツイッターにて、いいハッシュタグが誕生していました笑。共感できるもの、かつ、自転車業界の方のツイートを抜粋(togettterでやれよと言わないでください)   私のツイートです↓ 一番面白かったツイート、たしかに笑↓