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【ホルン超初心者マニュアル】③楽器ケースからホルンを出してみよう

ホルン奏者の庄司知世です。
この記事をご覧になる前に「①まずはじめに大事なことを言います」を読んでからこの先にお進み下さい!

読んでいただきありがとうございます(^^)
それでは先へお進み下さい。

さて、今回は【ホルンのケースからの出し方】です。

STEP1.ホルンについて知ろう

(1)ホルンのオモテとウラを知ろう

メーカーや楽器によってホルンの形は少しちがうのですが、共通している大まかな部分を図にまとめました。

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ホルンは左手で演奏する楽器です。
なので、レバーを左側に、ベルは右側にくるように持ちます。
これで、ホルンのオモテとウラ、上と下が分かりましたね?

(2)ダブルホルンとシングルホルンのちがいをおぼえよう
上の図のホルンはダブルホルンです。学校楽器にはシングルホルンも多くあります。
【シングルホルン】
・F管B♭管、どちらか1つの管がついている
・ウラ側にチューニング管が1つしかない
・1、2、3番管はどれも1階建て
【ダブルホルン】
・F管B♭管、2つの管がついている
・ウラ側にチューニング管が2つある
・1、2、3番管がそれぞれ2階建て

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※ダブルホルンのチューニング管は、学校楽器の場合は2本とも上向きについている楽器が多いです。(写真はF管のチューニング管が下向きについています)

さて、基本はこれでバッチリですね?
それでは先へ進みましょう!

STEP2.ホルンを出す時、どこを持てば安全か?

こちらがハードケースとセミハードケースを、それぞれ開けた状態です。

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皆さんはまずどこをつかんでケースから出したくなりますか?
先に注意ポイントを言います。
・細い管をつかんで持ち上げてはいけません!

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図の赤い部分は、手前でつかみやすのですが、ホルンの中では細い部分なのでキケンです!細い管でホルンの重さを支えるのは大変です。強い力をかけると簡単に曲がってしまいます。また、引っこ抜ける場合もあるので、そうなるとホルンが落ちて凹(ヘコ)む原因になります。絶対にやめましょう。

オススメのつかむ場所は、ここです。

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図の緑色の部分は、管が太い部分なので安全です。
ピンクの星マークのところは特にオススメで、手も入れやすくて、にぎりやすくて、重心も安定しています!
小学生に教える時は「ホルンを顔に見立てた時、頭の部分をつかむんだよ〜」なんて言った事もあります。イメージはこんな感じ

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うん。首が伸びて気持ち良さそうですね。

STEP3.ホルンをケースから出してみよう

いよいよ楽器を出しますが、注意することがひとつあります。
急に楽器の重さが無くなると、ケースがバターンと倒れることがあります。
・ケースを軽くおさえながら楽器を出しましょう。
楽器を出した後は、ケースが安定するところまでゆっくり倒してあげましょう。

(1)ワンピースの場合
①左手でケースを軽く押さえながら、右手でホルンをつかみます。
②ゆっくりとホルンを持ち上げます。
③ケースが動く場合は、安定するところまでゆっくりと倒してあげます。
④左手を離してケースがグラグラしなければOK

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画像はハードケースですが、セミハードやソフトケースも、基本は一緒です。

(2)ベルカットの場合
ケースから出す前に、ベルの付け方を読んでから、先に進みましょう

【ベルの付け方】左手で本体を持ち、右手でベルを付けます。
軽くにぎりこぶしにした右手に、ベルをカサのようにかぶせます。
 ※この時、人差し指を少し出して、ベルをかたむけても支えられるように持つのがコツです。

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本体とベルを合わせたら、ベルを右回転(時計回り)させてはめていきます。
うまくはまらない場合は、少し左回転(反時計回り)に手首をひねり、そのあと再び右回転させてみて下さい。

ベルの付け方は分かりましたか?
それではケース別に、楽器の出し方を見ていきましょう。

【ハードケースの人】

①まず左手でベルを持ち上げます。
②軽くにぎりコブシにした右手に、ベルをカサのようにかぶせます。
③左手で本体を起こします。この時ケースからあまり浮かせないようにします。
④マウスパイプが左側にくるように、楽器のウラを自分に向け、右側でベルを付けます。

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【セミハードケースの人】
①本体を押さえているマジックテープを外します。
②左手でケースを支えながら、右手でホルンを逆手でつかみます。
③ホルンを起こし、マウスパイプが左側にくるように楽器のウラを自分に向け、楽器の底はケースにつけて安定させます。
④本体を左手に持ちかえ、軽くにぎりコブシにした右手を中に入れながらベルを取り出します。
⑤ベルをつけます。

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セミハードケースによっては、ベルがクッションにしまわれていて、本体より先に取り出さなければいけないものもあります。その場合は、このようにベルを先に右手にセットしておいてから、左手だけで本体を出してください。③の手順は左手を使って下さい。

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ベルをつけたらいよいよ楽器を取り出しましょう。
片手でケースを支えるのを忘れないでください!


ここで楽器ケースから出すときのよくある事故の話をします。
学校にある楽器は、ボロボロで壊れているケースや、歴代の先輩たちが使っていた譜面がぎゅうぎゅうに入っているなど、状態が悪いものもあります
ボロボロのケースは、フタを90度で止めるためのヒモが切れていたりして、思わぬ勢いで180度に開き、ベルが凹んでしまうことがあります
また、譜面がたくさん入っているケースは、その重みでひっくり返ってしまい、あわてて止めようとしたら手をはさんでしまったという事故もあります
ケースから楽器を出すときは、ケースが不安定な動きをしないか、注意しながら出しましょう。

STEP4.安全な左手の位置

まず、ホルンの正しい持ち方はこうです。

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ホルンは左手で演奏する楽器です。
右手はベルの中に入れます(右手の話は別の記事で詳しくやりますね)。
それでは、実際に左手を正しい位置に置いてみましょう。

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・小指かけに、小指をかけます
・薬指・中指・人差し指を、レバーに置きます。
・最後に親指を、いちばん手前の小さなレバー(4番レバー)に置きます。
左手全体で、管を軽くにぎった状態になっていればOKです。

基本的に、この位置から左手を変えないでください。もちろん、休憩するときや持ち運ぶ時は、STEP1.で教えたホルンの頭を持ったり、ホルンを抱えたりして良いです。でも、管の中の水を抜いたり、チューニング管を調節したりなど、作業する間は、左手はこの位置のままです。

これ、一番大事なんです

ついつい違うところを持ってしまうと、不安定で手が疲れてしまい、手の力が抜けた瞬間、ホルンを落として凹ませてしまいます

左手の位置は、ぜひこの形をキープするよう心がけて下さい!!!

これで事故がググッとに減ります!!

ぜひぜひお試しあれ♪


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【次回予告】 
「イスに座ってみよう」
〜ホルンて意外とはみ出るのねぇ

お楽しみに!


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