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小論文の型 【小論文の極意】  

 小論文試験において「型」と呼ばれるものが大きく分けて4種類あります。これらを分析し、対策を考えていきましょう。



【1】 用語1語型  

例:「家族について論評しなさい」

 与えられた用語に対する自分の主張を記述していきます。この例の場合、「家族」についてですから、一般的に核家族と拡大家族という対立するものを思い浮かべ、自分の意見とは異なる側の意見のメリットを述べて反対意見の主張も理解しているということをアピールした上で、さらにそれを上回る賛成する側のメリットを述べて自分の意見の正当性を論理展開していきます。この型が最もオーソドックスな基本型だといえるでしょう。


【2】 用語2語型  

例:「核家族と拡大家族について論評しなさい」

 この型の場合は【1】のような対立関係を自分で思い浮かべる必要もなく、提示された対立する2つの事項について、自分の意見とは異なる側のメリットを述べて反対意見の主張も理解しているということをアピールした上で、さらにそれを上回る賛成する側のメリットを述べて自分の意見の正当性を論理展開していきます。この型は論理展開していくヒントが与えられているといえるので、【1】の型よりも少し楽だといえるでしょう。


【3】 疑問文型  

例:「あなたにとって家族とは何ですか、論評しなさい」

 この型の場合は、設問が疑問文なのですからその質問に明確に答える必要があります。したがって、 第1段落の第1文には賛成なのか反対なのか、もしくは疑問詞のある疑問文である場合はストレー トな返答を記述しなければなりません。ただ、これ以降については、【1】の型とほぼ同じですから、【1】のような論理展開を進めていけばよいでしょう。第1文だけは注意が必要です。


【4】 課題文・資料型  

課題文やグラフ・図表から主題を読み取って論評する

 この型の場合は、まずは課題文、グラフ、図表の中から「主題」を読み取ってそれについて論評していきます。どの課題文・グラフ・図表にもその筆者の主題が隠されており、それについての自分自身の意見を展開していきます。読解力と論理展開力の両方を検査されているというわけです。しかし、 読解ができたとすればその「主題」というのは例えば「家族の大切さ」等というようなことですから結局は【1】の型と変わらないということになります。この【4】の型が最も難関かとは思いますが、小論文を書いていく上では【1】となんら変わりはありません。


【5】 結局は1つの型に集約される  

 このように見ていくと、小論文試験の型は以上の4つに分けられるといえそうですが、結局は【1】用語1語型の 型に集約していってしまうので、【1】をしっかり書けるようにする訓練をしていればどの型で出題されても合格答案は書けるということです。1つ1つの事項についてじっくりと筋の通った自分の考えを固めることこそが大切だといえます。



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