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相関関係と因果関係【小論文の極意】
小論文は自分自身の意見主張と、なぜそのように考えるのかという根拠を詳しく説明するものです。その中で「相関関係」と「因果関係」を混同して理解してしまっている人が多いようですから、今回これらの関係性について詳しく解説していきます。
【1】 相関関係とは
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相関関係の広辞苑での意味を調べてみましょう。
相関関係
= 一方が他方との関係を離れては意味をなさないようなものの間の関係。
つまり、漢字を拾い上げるとすれば「相手がいて初めて関係が成立するという関係」とでも言えるでしょう。例えば、よく会話の中で「こっちから見て左、あなたの側から言えば右」といった言い方をすることがありますよね。ある基準がある中でそことの関係性において「こちらが左」であり「そちらが右」になるということです。「左」があるから「右」という概念が存在するという、そのような「相手があるからそうなる」というものです。
【2】 因果関係とは
![](https://assets.st-note.com/img/1700436104734-PtaiKP6lu6.jpg?width=1200)
因果関係の広辞苑での意味を調べてみましょう。
因果関係
= 原因とそれによって生ずる結果との関係。
つまり、「原因とそれによって生ずる結果との関係」ということで「因果関係」と表記されるものです。例えば、有名な事例でいえば「暑い夏はアイスクリームがよく売れる」というものです。暑さが原因となってその結果冷たいアイスクリームが売れるという、まさに原因と結果が顕著に出ていますよね。
【3】 相関関係と因果関係の立ち位置
![](https://assets.st-note.com/img/1700436395277-EfxzVmDxGD.jpg?width=1200)
ここまでの話をまとめると、
相関関係 = 2つの事象に「関連性」があること
因果関係 = 2つの事象で一方が原因で他方が変化すること
を表しています。これを図示すると下記のようになります。
![](https://assets.st-note.com/img/1700405610144-MMPSMg7M06.jpg?width=1200)
これらをよく見てみるとかなり共通点があることがわかります。まずは「2つの事象」という部分(AとBの存在)は当然として、よく見てみると「一方が原因で他方が変化する」というのはそれはそれで一応「関連性」があるとも言えるということです。「A→B」という矢印は共通しているということです。
つまり、相関関係の「関連性」というのはかなり大きな意味で捉えられる概念で、その概念の中で「Aが原因でBが変化する」という特殊な状態を特に因果関係と呼ぶということです。これを図に表すと下記のようになります。
![](https://assets.st-note.com/img/1700405823497-ZYspbR5oVB.jpg?width=1200)
因果関係というのは相関関係の一部だということですね。相関関係がある中で特に「Aが原因でBが変化する」という一方向の関係がある場合に限って因果関係と呼ぶということです。
【4】 小論文で大切なのはどちらか
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最初に説明しましたように、小論文というのは自分自身の意見主張と、なぜそのように考えるのかという根拠を詳しく説明するものです。「根拠」が必要だということは
根拠があるから意見が成立している
||
A があるから B が成立している
||
A → B
になるわけですから、小論文というのは「因果関係」をしっかりと意識した上で論述していかなければならないということになります。相関関係のようにただただ「関連性」があれば良いというものではなく、一方の原因に対して他方に結果が出るという一方向の「→」が必ず存在しなければならないということです。ここで表現される「→」が小論文で明確に存在していない場合、飛躍してしまっている状態になり、小論文の採点として減点されてしまうということになります。
【5】 志望理由書でも面接でも同じ
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これは小論文だけでなく志望理由書や面接でも同じです。なぜここに入学したいのか、入社したいのかという志望理由には何らかの明確な根拠を乗せなければなりません。そこには「A→B」の因果関係が必要です。自分自身が自分の強い意志で志望するわけですから、ただ単に「関連性」があるというだけでは志望理由として成立しません。
例えば、看護師になりたいとして看護学校を志望するとします。そこで「看護師になりたいので貴校を志望します」という志望理由を書く場合、「看護」という分野での関連性はありますから相関関係にはなりますが、それでは他の看護学校でも良いということになりますよね。他の看護学校ではダメでこの看護学校でなければならないということをアピールするのが志望理由書ですから、そこには原因と結果という因果関係を証明する必要があります。関連性だけでは不足であって、さらに深めた原因と結果の関係が必要だということです。
面接でも同じ考え方が当てはまるわけですから、受験においては常にこのような因果関係を意識しておきましょう。相関関係と因果関係がどのような立ち位置にあるのか、どのような違いがあるのかということを深く理解していると、より合格可能性を高めることができます。
【6】 小論文.comの対策
![](https://assets.st-note.com/img/1700407191936-zSOS0ZJ2UI.png)
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